タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編
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職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合
2.リフォーム計画立案に当たっての基本事項(1)要望されたリフォーム内容に関連する場所や部位を含め計画するⅠ章(Ⅰ-4)で述べたように、リフォーム工事の上位を占めるのは、3-1.住宅設備の変更(70.1%)、3-2.内装の変更(66.8%)、3-3.サッシ等の改良(46.0%)、3-4.外装の変更(45.1%)、3-6.室内建具の変更(40.3%)、3-7.間取りの変更(39.1%)、3-8.冷暖房、給湯設備等の更新(32.9%)・・・・となっています。リフォームが最も多い1位「住宅設備の変更」は、無論、水廻りの設備機器の更新ですが、ほぼ同じ割合になっているのが2位「内装の変更」です。これと同じようなことが、3-3と3-4の「サッシ等の改良」「外装の変更」や3-6と3-7の「室内建具の変更」、「間取りの変更」でも言えます。この「住宅設備の変更」は、単に水廻りの設備機器の更新を行っているのではなく、トイレや洗面所、厨房などの「内装の変更」を同時に行っていることに他なりません。リフォームは、新築に比べると掛かる金額が少ないとはいえ、そう何回も取組むわけにいきませんし、少しずつリフォームを行うより、劣化した部分を一度にリフォームする方が、結果的には安くつきます。すなわち、「住宅設備の変更」をきっかけとして、住まい手の年齢や家族構成を考えた上で、住まい手の資金計画に基づき、今後、無駄な出費をすることなく、気持ちよく、不便を感じずに生活できるように、関連する場所や部位の計画を立案(提案)することが求められます。基本事項リフォーム計画の立案(2)計画の説明では、必ず概略工事費と概略工期の説明を行う住まい手が一番気にしていることは、工事金額です。また金額を提示されてもその金額が正当なのか、余程インターネット等で細かく調べてない限り分かりません。逆をいえば、住まい手でもある程度工事金額の正当性について分かるぐらいの情報がインターネット等で調べればでています。これを最初から目安として自社の工事金額の目安を示すことが必要となります。無論、計画が細部まで煮詰まっていない訳ですから概算になりますが、これを示しておかないといつまでも計画が決まらない恐れがあります。また、住みながらのリフォームは、住まい手にリフォーム部分の設備(トイレ、キッチンetc.)が使えないとか、工事中は家を業者だけにするなどで、なんとなく外出し難いなど大きなストレスを強いり疲れさせることになります。このような状況が起き得る話を行い、このような状況を踏まえた工期設定をする必要があります。この話は、できるだけ初期に住まい手に伝え、計画を話す際に上記の概略工事費と同時に概略工期も伝えておくことが、その後のトラブル防止になります。53