タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編
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職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合
以下に、各部位の代表的な素材別の特徴を記載します。現況工検事査計か画らの提案2屋根毎日の日差しを受けて、雨や強風にも立ち向かう屋根は、住宅の中でも最も過酷な状況にさらされている箇所ともいえ、中々目視が出来ない箇所でもあり、住まい手による劣化の判断が難しい箇所でもあります。屋根は屋根材をベースに分類し、「瓦」「スレート」「金属屋根」の3つに分類されます。一部茅葺など特殊なものもありますが、ここでは考慮しません。この3つの分類も、その素材によってメンテナンスの時期が異なる為、更に分類されます。1)粘土瓦(焼き瓦)釉薬瓦(陶器瓦)、無釉薬瓦、いぶし瓦等の種類があります。粘土を高温で焼き上げた瓦となります。素材そのものの強度は強くメンテナンスというより、ゆがみやズレ、部分的な破損等の点検が中心となります。2)セメント瓦、セメント系スレートセメントを素材として作られた瓦です。一般的に塗装を施し仕上げます。この為、塗装材の耐久性がその耐久性に繋がる為、定期的な再塗装のメンテナンスが必要になります。塗装の劣化が直接、屋根材の劣化に繋がる為注意が必要となります。スレートにも、このセメント系の屋根材があります。「カラーベスト」「コロニアル」と言われるものが該当し、同様に塗装に対する注意が必要となります。3)スレート前述したセメント系に加え天然スレートがあります。以前は石綿スレートもありましたが、アスベストの問題から現在は使われていません。その代わりに、無石綿スレートが開発され、使用されています。天然スレートの場合は、粘土瓦と同様の処置となりますが、その特徴である、素材の薄さから棟板金や釘のチェック、また屋根材の浮きや破損の点検が必要となります。無石綿スレートの場合は、定期的な再塗装が必要となりますので注意してください。4)金属屋根鋼板やアルミ、ステンレス等の金属系の屋根材になります。現在は、さび等にも強い、ガルバリウム鋼板の使用が主流となっています。金属屋根は、耐火性に優れ経年劣化にも強いのですが、やはり再塗装等の処置が必要です。また、塩害等にも弱く潮風が強い地域は注意が必要となります。粘土瓦の様に、長期間(約30年間以上)もメンテナンスの必要が無い(ズレ、割れ等の点検は必要)屋根もありますが、多くの屋根材が、約10年ごとの再塗装が必要となります。ここで注意したいのは屋根の場合、塗装に使用する塗装材の性能や立地条件よって受ける外的要因によって耐久性(塗装の劣化)が変わる事を理解ください。シリコン塗料と遮断念塗料やフッ素系の塗料では、その耐久性能に違いが出ます。このあたりも、理解して使用することが出来れば外壁と同時期のメンテナンスサイ11