タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編
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職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合
3木造軸組構法の住宅の注意点断熱材の性能を確保するための施工方法は、1980年代から徐々に発達してきました。また、省エネ基準は努力義務であるため、断熱材の施工状況は住宅ごとに異なると考えられます。図のように、天井下までしか外壁の断熱材が施工されていなかったり、間仕切りの上下に断熱材が途切れている箇所がある住宅も多くあります。部位別計画の立案リフォーム計画の立案断熱材が不連続な状況や壁の中に気流が生じる状況では、隙間風の発生、壁際や足元が冷えたり、結露(表面結露、外壁内部結露、床下結露、小屋裏結露)によるカビの発生、木材の腐朽など、快適性だけでなく、構造躯体の耐久性も著しく損なうことになります。4断熱リフォームのポイント断熱化の基本は、住宅の外気に接している部分(床・外壁・天井、屋根等)を、断熱材で隙間なく包み込むことです。このため、断熱リフォームは、既存の仕上げや下地を交換する工事とあわせて行うと合理的ですが、部分的なリフォームの場合は、住まい手の要望や予算に応じて、施工方法や工事範囲を決定します。単に断熱材を付加しただけでは、かえって内部結露などが発生するなどの危険性がありますので、気流止めの設置や防湿層の施工もあわせて計画します。断熱リフォームにおいても、新築同様に、断熱層、防湿層、気密層の連続に注意します。・断熱材の室内側には防湿層(防湿フィルム)を隙間なく施工・断熱材の外気側に[通気層]の設置・通気層と断熱材の間には[防風層]と透湿防水シートなどを設置断熱材の設置141