タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

1-2.劣化に伴う性能回復と維持住宅は、木材やアルミ、モルタル、ガラス、金属、プラスティック、土等の様々な素材を基に構成されています。これは、住宅建材や設備機器を含めすべてに共通するものです。その為、それぞれに寿命やメンテナンスを行うべき時期があります。「物」である以上この寿命から逃れる事はできませんが、メンテナンスを行う事でその寿命を長らえる事が可能となります。様々な素材で構成されているためその寿命やメンテナンスの時期、手法は住宅建材や設備機器によってそのメンテナンス時期に違いが出てきます。また、その使用頻度によっても劣化の違いが現れてくるものです。この、メンテナンスの時期や補修、入替え時期を建材ごとにまとめたものが「住まいのメンテナンスサイクル」と言われるものです。リフォーム工事の提案や現場調査の際にこの「メンテナンスサイクル」を把握し、住まい手に説明を行い、住宅の現状や提案の必要性を理解いただくことは、リフォーム工事において欠かすことが出来ない項目となります。この、メンテナンスサイクルの基本的な間隔と対応は、基本5年スパンとなっており、5年おきに点検+小さな補修、10年おきに点検+大きめのメンテナンスとなります。この間隔の中で入替えを行う事で、また新たなメンテナンスサイクルがスタートすると考えていいでしょう。ここに、リフォーム工事の現調検査の難しさが出てきます。新築の場合は、スタートラインが同一時期となる為、5年置きの定期検査でカバーできますが、リフォーム工事の場合は各建材や部位の補修や入替え、使用頻度等の対応により、各部のメンテナンスサイクルが変わってくるのです。その為にも、「住まいのメンテナンスサイクル」の基本となる項目を理解し、対象となる住宅のケースに応じて対応頂く必要が有ります。現況工検事査計か画らの提案図8新築と既存住宅のメンテナンスサイクルのズレのイメージリフォーム工事の場合、既存住宅が対象となる為、箇所によって状態の違いが想定されるため、状態の把握と住まい手の理解が必要となります。9