タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

1手すりは何故つけるのか?立ち上がる、扉を開ける、座るなど異なる動作に移る時、加齢により足腰が弱まり筋力が不足し、ふらついたり転倒することを防ぐため、手の筋力により動作を補う目的で、手すりを付けることになります。また、脳梗塞などにより身体の一部に何らかの障害が残った場合に動作を補う目的で、手すりを付けることになりますが、障害の程度によって使い易い位置や高さはさまざまで、標準的な手すりの取り付け位置は無いと思ってください。この場合は、障害を負った方や介助者の意見を聞きながら決めることになります。ここでは、高齢者のための標準的な手すりの取り付け位置を○○~○○と幅を持たせて表記しています。一番必要となるであろう人の意見や身長や腰の位置を参考にして取り付けますが、使い方には個人差があるので、標準的な寸法は目安にし、実際に棒などで手すり位置を確かめながら取り付け位置を確認して取り付けるようにします。一般的に取り付けることが推奨される場所は、玄関、廊下、階段、トイレ、脱衣室、浴室となります。部位別計画の立案リフォーム計画の立案1)玄関の手すりの位置玄関の土間部分から框を上がるための手すりは、段差を上がるや立ち上がるなどの上下の動作には、縦型の手すりが有効です。玄関の床から750の高さに長さ600程度の縦型の手すりを上がり框の位置に付けるのが一般的で、これだと、框を上がる時だけでなく、靴を履くときにも支えになります。框を上がるだけであれば、室内側に100~300ずらすと力が入りやすく、楽に上がれます。玄関の床部分から土間部分に降りるための手すりは土間から800程度の高さに横型の手すりを取り付けるのが、一般的です。前方向に体重を掛けながら降り、土間に降りた時に体の前で掴む手すりとなるので安心です。2)廊下の手すりの位置床から手すり上端までの高さ750~850の間で、最も握りやすく感じる高さに取り付けます。将来的な備えで付ける場合は、腕を下ろして手首の位置に合わせ、手すりを握ったときに軽く肘が曲がる程度の高さとします。廊下等の通路における手すりの高さ800程度が一111図33玄関の土間部分から框を上がるための手すり図34玄関床部分から土間部分に降りるための手すり図35廊下の手すり位置段手差すのり解の消設置