タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編
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リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会
第2章施工時の心得(マンション)4鍵の扱い大掛かりな内装工事の場合、住みながら行うことは不可能で、施主が仮住まいに移動すると、工事期間中の鍵の扱いを検討しなければいけないことがあります。エントランスから各戸のドアまでフリーで入れる場合は、メーターボックス内などにキーボックスを設置して鍵を管理することが可能ですが、集中ドアロックのマンションの場合、エントランスから建物内に入るために鍵が必要になるため、建物内にキーボックスを設置することができません。建物外部にキーボックスを取り付けて良いマンションの場合であれば、フェンスや縦樋支持金具の目立たない位置に取り付けるなどすれば、鍵の出し入れが暗証番号で管理できるため入退場時の便宜が図れます。これに対して、規約により、建物外部にキーボックス設置不可という場合があります。このケースでは、現場監督が朝・夕に開錠・施錠に立ち会うか、最も長時間滞在する大工などに鍵を預けて管理させるなどの対応をせざるを得ません。鍵に対する認識が甘いと、入退場が不便だからという理由で協力業者が勝手に合鍵を作って使用し、それを知った時の施主の不安は非常に大きなものになります。現場の出入りの利便性を上げる案として、施主に複数のスペアキーを提供いただくか、新たにスペアキーを作成させていただけた場合でも、預かり証を作成して、最終的に全ての鍵を返却あるいは引き渡すようにできると良いでしょう。それでも施主の不安が残るようであれば、引き渡し前にサービスで錠自体を付け替えて、新たな鍵を引き渡すという方法もあると思います。施主の印象鍵の貸し出しやスペアキーの作成は致し方ないが、全て返却してもらえるのだろうか。その結果工事などに関する不信が発生してしまうと鍵の返却に当たっても疑いが残る。信頼関係が確立していれば、スペアキーの作成申告や借り受けた鍵が全て返ったことを確認できれば納得いただけるでしょう。この他、施主の了解を得た上でということではありますが、工事完了時に錠の付け替えを行うことも検討してはいかがでしょう。鍵の更新による安心感が提供できるのではないでしょうか。54