タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

第2章施工時の心得(マンション)2遮音等級を確実に守る1階や2階でも階下に居室がない場合などは、床の遮音性についての対策義務が免除されていることが多いのですが、階下への影響がある住戸は、規約などに定められた遮音性能を確保する必要があります。特に床の素材を変更する場合は、以前の仕上げ材より音が響くタイプものを使用すると、たとえ規約に定められている数値レベルの材料を採用したとしても、下階の住人が、以前より音が大きくなったと感じると、クレームに発展する可能性があります。音の問題は毎日のことですので、許容されにくいことを認識しましょう。スラブの面積や厚さによっても遮音性能に影響があることも認識しておきましょう。大梁に囲まれたスラブの面積が、大きくなれば遮音等級は低下する傾向にありますし、スラブ厚150mmの場合と120mmの場合では遮音等級が一段階下がるとされています。少なくとも床材などの遮音性能を確認し、その施工仕様から外れないように留意して工事を実現する必要があります。また、下調べの段階で構造図を確認しスラブ厚やスラブの区画面積を確認しておいたり、床を解体した際に、床組の状況を確認し、計画された性能が現状よりも低下する懸念がある場合は、床仕上げ材の遮音等級の見直しをしたりするなど、現状の施工状態と同等以上の遮音性能を確保するよう心がけましょう。下階の印象以前より上階の音が気になるようになった。その結果工事で遮音性能の確保が守られていないのではないかというクレームになることもある。下地や仕上げの施工仕様を守るだけでなく、躯体の状況も考慮に入れて、梁の区画の広さやスラブの厚さを確認し、遮音性能が十分に確保できるよう検討しましょう。52