タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編
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リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会
第1章施工時の心得(戸建て住宅)19外壁の解体と復旧のタイミング耐震補強工事などで、開口部を壁にする際や内外壁とも撤去して壁を構成しなおす場合、壁の部分からの出入りができることになります。その日のうちに内外装の下地まで設置ができるようであれば、それほど問題になることはありませんが、外部下地は透湿防水紙のみ、内壁は軸組現しで終わると、透湿防水紙一枚の状態で一晩過ごすことになります。この場合、まずは防犯上の不安が残ります。紙一枚で外部と隔たっている状態は、人によっては寝ていられないほど不安です。次に、季節や天候による外部状況が室内に直接影響します。冬では冷気が、夏では暖気や湿気が室内に入り込んできます。また、外部の物音が良く聞こえたり、強風で、防水紙が震えて振動音が出たり、風切り音がしたりするなど、不安で不快な状況が一晩続くことになります。工事をしている側からすると、施工途中なので仕方がないと思いがちですが、そこに住んでいる施主からすると結構なストレスになります。また、足場がかかった状態であれば、2階からの泥棒の侵入などにも不安が生じます。これらは事前に施主に説明し、戸締りも普段と異なることを理解していただく必要があります。不安にさせないために、戸締りなどの安全性が確保できない状態で工事が終了にならない工程管理を行い、紙一枚、養生フィルム一枚で夜間を過ごすことのないようにします。どうしても塞ぎきれない場合は、合板など、容易に外せない頑丈な養生にするなど、できるだけ不安や不快を感じさせない状態にすることが必要でしょう。施主の印象寝ていて、外の音や風の音が聞こえて不安だし、エアコンの効きがわるいのでよく眠れない。その結果うるさくて不安でよく眠れなかった。何とかできなかったのか。工程を組む際に工事範囲の区分を把握し、再構成する壁についてはその日のうちに下地まで組みあがるような工程を組んでみましょう。また、その旨を大工によく伝えて、実行してもらうようにしましょう。どうしても塞ぎきれない場合は、合板など頑丈な養生をしてできるだけ不安にさせないよう配慮しましょう。40