タイトル:長期優良住宅化リフォームのためのリフォーム工事の部位別施工指針 工事の流れと注意点編
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長期優良住宅化リフォームのためのリフォーム工事の部位別施工指針 工事の流れと注意点編 平成26年 一般社団法人JBN
構造軸組2-2梁等のたわみ(補強柱の増設)工程劣化の補修(レベル2)たわみの発生した梁をジャッキアップしてたわみを補正した上で、梁の下に補強するための柱(以下、補強柱と記す。)を増設し、鉛直荷重を分散させてたわみの再発生を防止する。不具合床の傾斜、床のたわみ、床鳴り。外壁の傾斜、外壁のひび割れ・欠損。内壁の傾斜。勾配屋根の変形(はがれ、ずれ、浮き)。床振動、水平振動。1足場の設置・養生2仕上材及び下地材、建具等の撤去3仮柱と油圧ジャッキの設置4ジャッキアップ5補強柱の緊結6仮柱およびジャッキの撤去12足場の設置(足場板・脚立)・養生1.補修するたわんだ梁の直下の周囲に足場を設置する。補強柱の下端部を土台に載せるため、床を撤去する際に足場の設置位置が障害にならないように注意する。※施工箇所の高さに応じて室内に脚立、足場板等により、高さ約1.0m程度の足場を設置する。2.工事範囲や通路を養生材等により保護、養生する。仕上材及び下地材、建具等の撤去工事箇所を最小限の範囲で取外し、補修を要する梁を露出させる。※断熱、設備(電気・給排水・ガス)が関係する場合は、別途撤去、再設置工事が必要となる。取外し箇所の例1当該梁の下部および両側の天井の仕上げ、下地材等2当該梁の上下階でこの梁に接する建具および建具枠3当該梁の上下の内外壁の仕上材、下地材等4当該梁に架かる2階床の仕上材、下地材、根太(床梁)345仮柱と油圧ジャッキの設置1. 1階の場合:梁がたわんだ部分に補強柱を立てるために、柱を設置する箇所の近傍の土台に小型の手動油圧ジャッキを設置し、ジャッキ上部と梁の間に仮柱を設置する。2. 2階の場合:仮柱を設置する位置で、角材、H形鋼、コンパネ等により床組に力が伝わるよう適切な支持とし、ジャッキを設置。※受ける梁等の継手・仕口に干渉しないようにする。ジャッキアップ1.建物の構造体および仕上面にゆがみが生じないように梁の直上階の床面を確認しながら5mm程度ずつ、上階の床が水平になるまで徐々にジャッキアップする。上階の床で水準器を用いて、梁が水平になり、たわみが補正されたことを確認する。補強柱の緊結1.土台または下階の梁と水平に修正された梁との間(横架材間)の寸法を正確に計測する。2.寸法に合わせて柱を加工する。3.土台に深さ3cm程度の座彫りをし、梁のたわみを抑える補強柱(上端部の仕口は欠き込みなし)を梁の下部に、土台の部分よりほぞ穴に差し込みながら垂直に立てる。下げ振り等を利用して柱が垂直に設置された事を確認し、土台と梁に緊結する。4.土台、梁それぞれの緊結部分は山形プレート等の金物で補強する。※耐力壁の接合部は壁量計算後、告示仕様やN値計算等に基づき、接合金物を設置する。6仮柱およびジャッキの撤去1.再度たわみや変形がないことを確認しながら、徐々にジャッキをおろし、仮柱およびジャッキを撤去する。2.仮柱を取り外しながら2階の床が水平であるかどうか水準器を用いて確認する。※補強柱の仕口は、設置後の圧縮等による垂直荷重の沈みを考慮する。*162