タイトル:リフォーム工事における見積書作成の考え方と施工手順
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リフォーム工事における見積書作成の考え方と施工手順 平成26年 一般社団法人JBN
2)見積書作成は、積み上げ式で行えるのか第3章通常の見積書作成であれば、掛かる費用(商品単価、手間、必要経費)の積み上げ計算で行います。しかし、リフォーム工事の場合は、顧客が一定の予算枠を決めておりその枠の中で如何に希望の工事を行うかの判断をする場合が多いのが現状です。顧客の要望を聞いてそのまま積み上げで計算した結果、希望価格を大幅にオーバーし、リフォーム工事そのものを断念する場合も多々あります。その為、「積み上げで計算を行い顧客の要望に合わせて、工事の部分的な削減や価格の調整を行い最終の見積り金額を決定する。」ここに、リフォーム工事の見積書作成の難しさがあると言われています。単純に、工事を削減すると箇所によっては全体の工事へ影響を及ぼし期待する効果が得られない場合や下地材系など複数の箇所に重複して関係する為、削減しても大した価格の押し下げ効果がないにもかかわらず、顧客の理解を得られないことも多々あります。結果的に、手間がかかる割にはそれに見合う利益が得られない等の弊害が出る場合もあります。これは、事業者各社にヒアリングを行った結果からも出ていて見積書作成における最大の懸念となっています。一定の利潤を上げつつ、消費者に対して価格交渉をスムーズに行える見積書作成の手順と考え方が必要になります。見積書の作成は、一般的に工事規模によって、積み上げ式と予算価格での算出を使い分けているのが普通となっています。増築改築工事等の構造躯体迄及ぶ大きな改修工事は、積み上げ計算で設備交換等の部分的な工事は予算価格前提で計算する場合が多いようです。顧客が予定している予算の増加における許容範囲は、1割~3割程度と言われています。その為には、顧客が考えている予算枠の推測と予算オーバーを受け入れる事の出来る理由が必要になります。予算枠の推測は、顧客との折衝交渉の中で把握する事ですが、予算オーバーを受け入れる事の出来る提案資料の作成は、見積書の作成と同時に行う必要が有ります。見積書を中心として、工事内容の説明資料が必要になる訳です。この予算枠の推定には、ヒアリングでの聞き取りも大事になりますが、前項「6融資、補助制度などへの各種申請に関する提案を行う」を行う事で、推測できる場合がありますので、有効にお使いください。-36-