タイトル:職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備

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概要

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の電子ブックです。平成26年発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

4.調査本マニュアルでは、建築年代による建物の違いを念頭に置いた目視等による現況調査を基本としている。より詳細な鉄筋探査機による鉄筋の探査などの要望や必要があった場合は、調査機器が増えることや調査時間がかかることなどから、調査費用が生じることを伝える必要がある。特に注意すべき事項としては、住まいの調査実施について了解が取れない場合でも、あえて押し付ける形で診断を強要しないようにする。住まい手から望まれた工事範囲以外の気づき・別の部分の雨漏りや蟻害・冷暖房効率の悪さ、耐震性の低さ等要望以上の工事について言及するのは、工事金額を上げたいとの下心などの勘ぐりを生む場合も考えられるが、今後の生活を守るための建物の快適性・安全性・信頼性を確保する旨を伝え、判断は住まい手にまかせるかたちとする。●調査にあたっての説明1)事前に説明が必要と考えられる内容調査の意図の説明検査の際に調査した事項を写真も含めて記録しておくことを伝える。これを利用して、どんな省エネ対策ができるかなど、今後に向けた判断が可能となる旨伝える。日程や所要時間の目安(1時間半程度で)長くても2~3時間が目安なので、実践してみて所要時間を把握する。見てもよい程度の整頓のお願い各室内外を調査するためお願いする。通常、調査の際、住まい手が見せたくない部分は無理に見ないという立場をとり、その部分は調査できなかった旨を報告書に明記する。検査結果に関する留意事項を伝える床や壁を剥がす必要があるリフォームの場合は、解体時に天井裏や床下の傷んでいる部分を発見するなどによって、追加の改修費用が発生するといったトラブルを引き起こしやすい。あくまで、目視を中心とした調査なので、隠れた部分や見えにくい部分については、傷んでいる部分が発見できない可能性があることを伝える。2)床下や小屋裏に進入して検査する場合進入口まわりの片づけをお願いする。小屋裏や床下に入る場合は、荷物の片付けをお願いする。・事業者側で片付けをすると、施主がストレスに感じる場合がある。・調査を目的とする図面の確認だが、相手によっては図面を見せることを嫌う住まい手もいるので、無理に要求しない。図面がない場合、必要に応じて間取り図程度の図を起こす旨伝え、部屋を見るので、見てもよいくらいの整頓をお願いする3)新規顧客の場合図面や確認申請図書・検査済証の確認図面有の場合⇒築年数等は書類を見て現地で記入するかコピーをもらう。図面無の場合⇒固定資産税の通知書が確認できれば面積と築年が分かる。87