タイトル:職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備

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概要

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の電子ブックです。平成26年発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

1990~99年(築15年以上)Ⅲ耐久性能(劣化軽減)1浴室等在来浴室の軸組の腐朽に注意。概要キッチン・バス工業会の調査では、1990年はユニットバスの出荷量は全体の43%、1999年には65%の割合となっている。調査内容在来型浴室の場合は、軸組に何らかの不具合が出ていることが多いので、できれば仕上げを解体し土台廻り等について調査を行いたい。改修方法ユニットバスに入れ替え、その時に軸組の不具合部分及び断熱の改修を行う。[事例]ユニットバスの設置注意点・在来浴室の場合、浴室廻りの軸組に腐朽が見られることが多い。2床下・小屋裏換気口概要調査内容改修方法注意点床下換気口は十分に設置されている可能性が高い。小屋裏換気口は、小屋組の劣化状況とあわせて検討する。1951年から床下換気口は建築基準法施工令第22条により、外周部の基礎に300 cm2の換気口が5m間隔以内で必要と定めており、通常は満足されていると考えられる。小屋裏換気については、基準法の規定にはなく、1982年の公庫の耐久性向上工事から設置が記述され、現在運用されている規定内容は、1999年の品確法に基づく住宅性能表示制度で明確化された。床下・小屋裏の乾燥状態を確認する。※床下の空気の流れを、線香の煙等で滞留や時間を計測する。※床下の木部の乾燥状態を触診する。含水率25~35%の場合、水分が過剰。有効な換気量を満たすようにする。床下部での風の流れを考慮する。・防虫・防鼠材を含めた有効換気量を確保が望ましい。3床下の防湿概要調査内容改修方法注意点旧公庫仕様は基礎立上り高さ300 mm標準(240 mm以上)。割増仕様の場合400mm。床下の土部分からの湿気を防ぐための防湿フィルムの施工は、1982年以降、旧公庫仕様に明記されている。基礎高は測定のみとして、床下の防湿フィルムの状態を確認する。基礎高の変更は困難なため、防湿フィルムに欠損があれば再施工する。[事例]床下防湿処置・防湿フィルムの施工後の設備配管等による欠損が多いので注意する。・防湿に関しては、敷地の特性についても調査する。・基礎の高さについては、40 cmより低い場合は、土台の腐朽に注意する。4防腐・防蟻概要土台の防腐・防蟻は適切な可能性が高い。在来浴室の軸組の腐朽に注意。1971年の基準法改正~令第49条に、防蟻について追加された。1982年に旧公庫仕様においても現在と変わらない規定となっていることから、一応満足されていると考えてよい。住宅支援機構の調査によると、管柱の小径は1995~1999年にかけて105角が約7割、120角が約3割となっている。調査内容床下・小屋裏の木部を目視・触診で調査。改修方法著しい腐朽・蟻害がある材を交換する。[事例]材の交換(土台・大引き・柱・梁・棟木・垂木)注意点・漏水その他の原因による腐朽は、原因についても対策を講じる。・断熱が不十分な場合、水廻りや北側外壁の腐朽・蟻害に注意する。77