タイトル:職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備

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概要

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の電子ブックです。平成26年発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

新耐震基準以前(築30年以上)Ⅲ耐久性能(劣化軽減)1浴室等在来浴室の軸組の腐朽に注意。概要1980年のキッチン・バス工業会の調査では、在来浴室が90%である。在来浴室はユニットバスと比較して壁面クラックからの漏水に注意が必要である。1970年以降~戸建用ユニットバスが製造され始める。調査内容在来型浴室の場合は、軸組に何らかの不具合が出ていることが多いので、できれば仕上げを解体し土台廻り等について調査を行いたい。改修方法ユニットバスに入替え、軸組の不具合部分及び断熱の改修を行う。[事例]ユニットバスの設置注意点・在来浴室の場合、浴室廻りの軸組に腐朽が見られることが多い。2床下・小屋裏換気口概要調査内容改修方法注意点床下換気口、小屋裏換気口は、床下・小屋組の劣化状況とあわせて検討する。1951年の当初から床下換気口は、建築基準法施工令第22条により、外周部の基礎に300 cm2の換気口が5m間隔以内で必要と定めている。旧公庫仕様に上記が記載されたのは、1979年以降である。1982年~公庫の耐久性向上工事に小屋裏換気が記述される。床下・小屋裏の乾燥状態を確認する。※床下の空気の流れを、線香の煙等で滞留や時間を計測する。※床下の木部の乾燥状態を触診する。含水率25~35%の場合、水分過剰。有効な換気量を満たす。床下部での風の流れを考慮する。・防虫・防鼠材を含めた有効換気量の確保が望ましい。3床下の防湿概要旧公庫仕様は基礎立上り高さ240 mm以上。~1982年まで旧公庫仕様に床下の土部分からの湿気を防ぐための防湿フィルムの記載がない。同年まで、基礎立上がり高さ240 mm以上の表記となっている。調査内容基礎高を測定する。床下の乾燥状態の確認は、2「床下・小屋裏換気口」による。改修方法基礎高は変えることが困難なので、床下の防湿が不十分な場合、防湿コンクリートや防湿フィルムの再施工を行う。[事例]床下防湿処置注意点・防湿に関しては、敷地の特性についても調査する。・基礎の高さについては、40 cmより低い場合は、土台の腐朽に注意する。4防腐・防蟻概要水廻りや在来浴室の軸組の腐朽に注意。~1971年の基準法改正まで令第49条では、外壁内部の柱・筋交い・土台の防腐措置のみの規定である。旧公庫仕様は、1951年以来、防腐塗料について、クレオソートを前提に記載している。調査内容床下・小屋裏の木部を目視・触診で調査。改修方法著しい腐朽・蟻害がある材を交換する。注意点[事例]材の交換(土台・大引き・柱・梁・棟木・垂木)・漏水その他の原因による腐朽は、原因についても対策を講じる。・1960年代後半からクロム銅ヒ素系木材保存剤(CCA)を加圧注入した土台等の生産が増加しており、廃棄の際は分別に注意する。64