タイトル:職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備

ページ
31/474

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の31ページ目の概要です。

各ボタンで、目的のページを開いてください。

概要

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の電子ブックです。平成26年発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

第2章リフォームの提案と工事の進め方1.概要リフォームは、お客様が住んでいる住宅の身近な部分や全体を対象として工事を行うもので、新築工事より工事内容について想像がつきやすい。それだけに、理解できない工事内容や工事後の性能について、詳細な説明や、その根拠となる設計図書や計算書を求められることもある。これからのリフォームは、単なる補修を超えて、事前に十分な現地調査や診断を行い、それに基づいて綿密な改修計画を立案し、間取変更や新製品の家電・設備機器だけでなく耐震補強や壁体内・床下・天井裏の断熱などの性能を向上させる将来的な「付加価値」にも目を向けたリフォームの検討を行うことも必要となってきている。リフォーム業務の工程では、集客力が求められる営業、情報収集力を求められるヒアリング・調査、情報分析力や設計提案力が求められる計画、説明力や決定力が求められる見積り・契約、施工能力や現場力が求められる工事、そしてフォロー力が求められる引渡し・アフター・維持管理と、各工程において、様々な力が求められる。さらには、インターネット等の情報サービスが充実した現在、工務店側の情報発信力も必要とされていると言える。顧客が事前に情報収集を行い、提案者である工務店の情報を吟味することも多く起こっていることである。住宅リフォームは、その内容が非常に多様で、内容に応じてそれぞれ専門工が多数存在するとともに、参入規制の低さから様々な業種や業態が入り混じっているのが実情といえる。これが、消費者にとってはその違いが非常に分かりにくく、不透明な部分が多くなっている原因の一つとなっている。また、昨今の悪質なリフォーム事業者の存在が、一部、社会問題化しており不透明感を助長し消費者のリフォーム事業者に対する不信感へと発展しているのも否定できない。前述した、第三機関による資格制度の活用や保険制度への対応は、この消費者の不安を解消する為の手段として検討すべき事例と言える。「定価制リフォーム」を選択する消費者が多いのも、安さではなく、「価格の明示による解り易さ」からくる安心感や、グループとしての信頼感を要因として選んでいるのではないだろうか?本章では、リフォーム業務だけに関わらず、工務店が行う情報発信から通常時の営業提案まで範囲を広げ解説と提案を行う。25