タイトル:職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備

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概要

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の電子ブックです。平成26年発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

この「お手入れ」は、現在は昔ほど行われなくなっているのが現状であるが、気持ちよく住まうためには重要で、どのような「お手入れ」が必要となるかを、先の現況調査報告書より推察し、その方法とともに施主に説明する。施主がご高齢や忙しい家庭である場合には、代わって施工者が行う、あるいはダスキンや高齢者事業者団などにお願いするなどの方法があることを説明する。「お手入れ」の方法については、「住まいの管理手帳(住宅金融普及協会)」などの必要な部分を用いて説明をすることも考慮する。この「掃除」と「お手入れ」は住宅全般に渡るもので、リフォーム工事の部分に限らない。例えば、リフォーム工事が床の張替で無垢材を利用した場合などについては、その部位についての「掃除」や「お手入れ」についての丁寧な説明が必要となる。2施工者によるアフターサービスの説明「アフターサービス」とは、リフォーム工事部分に不具合が生じていないかを、施工者が6カ月から1年間などのある一定期間、点検・補修することで、リフォーム工事内容によりどのような間隔で点検を行い、仮にそこで不具合が見つかった場合は、無償で補修を行う旨の書類を用いて施主に説明を行う。一般に、単一リフォームでは6カ月以内、複数種工事のリフォームは1年程度の期間が目安となる。「リフォームかし保険」を用いている場合は、その内容をここで同時に説明する。当然であるが、この無償のアフターサービスは、リフォーム工事対象部分のみに適用するもので、リフォーム工事外の部分の点検・補修は有償となるが、このアフターサービスの期間内においては、先の現況調査報告書を用いて点検だけは無償で行い、他の部分との不具合や劣化等を発見した場合は、その旨を施主に報告し、補修を行うか経過観察をするかの判断は、施主と協議して決めることを説明する。また、アフターサービス期間内に生じた台風や竜巻、豪雪など、自然災害による被害が想定される場合は、臨時点検を無償で行うことも説明する。しかし、こうした自然災害については、一定期間を過ぎても、即刻電話をいれて状況を把握するとともに、まず点検を無償(または有償)で行い、その後の補修等の内容は協議する旨を説明する。3維持保全計画としての維持管理(点検・補修)工事内容や築年数に応じた耐用年数ごとに継続して「点検・補修」することで住宅を長持ちさせることができる。「アフターサービス」期間以降も、有償の「点検・補修」が有効であることを、住まい手に提案し、合意が得られれば維持管理の契約を結ぶ。まず、耐用年数に基づき住宅全体の「点検」の計画を作成し、「補修」が必要となった場合の手順を施主と打合せる。工事範囲については、新築に準じた点検時期・劣化事象の確認項目とし、その他の部分は築年数に応じた項目とする。点検周期が異なっていても、劣化の生じている箇所を優先した周期とするなど、全体を確認できる点検時期となるよう調整する。「点検」の際は、先に述べた「4.調査」と同様、調査の概要の説明を行い、不具合が生104