タイトル:職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備

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概要

職人・工務店のための長期優良住宅化リフォームマニュアル 構造 外部 内部 設備 の電子ブックです。平成26年発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

9.引渡し、アフターサービス、維持管理●引渡し1)完了した工事内容の説明工事が完了したら、工事記録書を用い、施主に工事内容の説明を行う。特に、検査時に瑕疵の対象となるインスペクション項目に係る不具合等のリフォーム工事においては、隠ぺい部の施工写真を用いるなどをして、施工内容の説明を加える。また、早期に不具合が起こりやすい建具や設備などについては、住まい手と一緒に作動確認を行うなど、きめの細かい対応を行う。2)お手入れと維持管理(メンテナンス)まず一般論として、快適に住まい続けるためには、住まいの性能を一定に保つ「お手入れ」と「維持管理(メンテナンス)」が必要であることを、施主に説明する。引渡し時の説明・工事内容・維持管理1掃除・お手入れ2アフターサービス3点検・修理・無償・有償サービス工事完了の確認書面で確認引渡し後の維持管理(基本は住まい手が主体)必要に応じて実施又はサポート・補助金の完了届・交付申請・増築・減築登記申請・各種税金の特別控除申請「お手入れ」には、施主(住まい手)自身が行う日常の「掃除」と定期的な「お手入れ」があり、「維持管理」には、施工者がリフォーム工事部分に対し一定期間、無償で行う「アフターサービス(点検・補修)」と、その後、定期的に行っていく必要がある有償の維持管理(点検・補修)がある。新築の場合は、上記のように単純に済むが、リフォーム工事では、工事対象が住宅の一部分であることが多いため、工事対象外部分の有償となる維持管理について、施工者が行うことを施主に同意して頂けるかが、重要なカギとなる。本リフォームマニュアルでは、簡易な単一リフォームの依頼であっても、リフォーム工事に取り掛かる前に住宅全体の現況調査を行うことを推奨しているが、この同意が得られ住宅全体の現況調査が行われている場合には、その調査報告書より、リフォーム工事対象外部分に対しての点検・補修計画も盛り込んで説明を行う。もし、住宅全体の現況検査が行われていない場合には、新築時の維持保全計画書で一般論として点検・補修の必要性を改めて説明する。1住まい手による「掃除」・「お手入れ」が基本「掃除」とは日常の清掃である。その頻度は、各家庭の状況により異なるが、同じ場所を定期的に観察することとなり、シミ、キズ、凹みなどの細かな変化に気づき、早期に異常を発見する手がかりとなる。壁や天井のシミなどの気づきがあった場合は、雨漏りの疑いもあるので、施工者に電話してほしい旨を伝える。「お手入れ」とは、季節の変わり目などに定期的に行う「大掃除」的なもので、木質床のワックスがけ、タタミの陰干し、障子の張替、雨どいの清掃、換気扇やエアコンのフィルター清掃、植栽の剪定など普段行わない部位の清掃などがこれに当たる。103