タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

3-2.内装内装の変更とは、一般的な内装リフォームのことで、壁クロスの張替えや床材張替え、天井張替えなどです。壁や床の一部分で汚れやカビ、剥がれなどの劣化が著しくなってきたら、部分的に貼替えるより全体の貼替え行う方が、張替えた部分と古い部分の差が出ず、部分的に何度も張替えるより全体のコストは安くなります。前述したように、内装の変更は他のリフォームがきっかけとなり、行うことが多く、水廻りの機器の変更に伴いトイレや洗面・脱衣室の内装を変えたり、キッチンシステムの入換えと同時のLDの内装リフォームを行うなどや、間取りの変更に伴い1階部分の内装も同時にリフォームしてしまうなどです。(1)内装リフォームの基礎知識1壁・天井の仕上げ材仕上げ材の前に、工法の違いを少し説明します。クロス張りなどの乾式工法と珪藻土塗などの湿式工法があり、その中間的なものとして塗装が上げられます。乾式工法が施工側にとって楽な面があるので、左官や塗装は切り捨てがちですが、前に述べたように、自社がそうした職人との付合いがある場合には、リフォームの特徴を出す上からも、検討の余地があります。1)ビニールクロスビニールクロスは、ポリ塩化ビニールを主原料とする壁紙のことで、プリントやエンボス加工など多様な加工が可能なことにより、いろいろな色・柄・テクスチャーを生み出すことができ、消臭や抗菌・防汚などの機能を付加することも可能です。紙クロスや布クロスに比べて施工が簡単で、量産性に優れるため、価格が安く最も広く普及しています。材料に含まれる化学物質が健康に与える影響や、廃棄時の焼却により有害物質がでるなどの問題があるため、使用する塩ビ量を減らすなどや、可塑剤を不揮発性のものに変える等の取組みが行われています。2)紙クロス紙クロスは海外で多く用いられており、パルプを原料とした原紙にプリント加工やエンボス加工したものが多い。こうぞうやみつまたを原料とした和紙やケナフなど非木材を原料としたものがあり、環境や健康へ配慮された素材として注目されています。3)布クロス布クロスの素材の中心は、レーヨンでその他合成繊維と綿、麻も使われています。平織や綾織、不織布などがあり、織物系は高級感やボリューム感を持った壁紙で、色柄とも豊富で柔らかで暖かみのある風合いが特徴です。また、特性として吸音効果、調温性、通気性に優れた性質を持っていますが、ホコリを吸着しやすいものもあるので注意を要します。80