タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

(2)リフォームの目的、要望の確認住まい手に対して詳細のヒアリングを行う事は難しいと言えます。リフォームしたいとの要望はあっても「何処を直せば目的沿うのか」「希望する内容が漠然としていて予定より大掛かりな工事になってしまう」など住まい手とのすれ違いが起こりやすいのもトラブルの原因となっています。この為、日常住まい手が気になっている点や不満を感じている点を中心にヒアリングする必要が有りますが、「その原因は何か」、「住まい手が想定している予算の中で消化できるのか、出来ない場合の優先順位は何か」、リフォームを行う事で、この問題点が改善できるのか等の検討も必要になります。また、ヒアリングをした中で不良個所の内容に関しては、必ずその場で確認できるものは、その場で確認を行い点検が必要なものは点検当日に事業者が確認して補修が必要かどうかの判断をして、住まい手に状態の説明を行う事が必要となります。その際、問題がない場合も、必ず問題がないことを説明し住まい手に安心して頂くことが必要です。1住まい手のライフスタイルの確認家族構成、将来のライフプラン(将来の住まい手の確認、趣味嗜好、老後の生活等)の確認が必要となります。これは、リフォーム工事の提案内容にも直結する場合が多くあり住まい手がリフォームを決意するきっかけともなる場合があるので確認が必要です。住まい手の希望を聞いたのみでは十分な情報となっていいない場合もあります。このような場合は、更に詳しく確認する必要があります。例えば「子供が大きくなって狭くなってきたので」といった話の場合□子供は、何人いるのか□男の子なのか、女の子なのか、何歳なのかなど、計画作成に必要な情報を収集する必要があります。また、住まい手が高齢者となった場合、親族が住まい手の元に帰ってくる事が無い場合(親族は、別の箇所に住宅を所有、又は仕事の関係で対象となる住宅に住むことが無い等の場合)リバースモゲージの制度を活用した、バリアフリー工事の提案などの可能性も出てきます。但し、深くは踏み込めない部分でもあり住まい手の反応を見つつ確認する事が必要でしょう。※リバースモゲージ制度については後述します。また、趣味嗜好等については、雑談の中で聞き取る事が多くなると思いますので、注意が必要です。28