タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編

ページ
111/156

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の111ページ目の概要です。

各ボタンで、目的のページを開いてください。

概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

2屋根リフォームの工事費1)屋根の塗替えの一般的なコスト同じ100 m2程度の切妻屋根で、塗料の耐用年数と塗替えコストを比較すると、・フッソ系塗料:15~20年、45~65万円、最高値の年あたり単価3.25万円・シリコン系塗料:8~15年、40~50万円、最高値の年あたり単価3.33万円・ウレタン系塗料:8~10年、35~45万円、最高値の年あたり単価4.50万円・アクリル系塗料:5~8年、30~40万円、最高値の年あたり単価5.00万円塗替えに掛かる費用の最高値を最大耐用年数で割った年あたりの比較では、コストは高いが、長持ちする塗料を選んだ方が年間コストは安くなりますが、塗替え費用も1.5倍になるので、どちらを選ぶかは住まい手とよく相談して下さい。これには、足場の設置を含んだ総額の比較ですが、屋根材の補修等は入っていないのでこれも注意が必要です。また、金額の総額が100万円程度となる場合は、下記のその他の工法も参照して計画立案を行ってください。2)屋根のその他の工法その他の工法として、既存の屋根をそのままにして上から屋根材を重ね葺きする工法があり、下地がそれほど傷んでいないけれど屋根材の傷みが激しい場合に有効です。下地から取り替える「ふき替え」と比べると工期も短く、廃材も出ないので費用を押さえることができます。屋根全体の重量が増加するため、通常は金属系の屋根材を使います。この工法だと100~150万円になるので、上記のフッソ系塗装を考慮し金額が上がってきた場合は、検討してみる価値はあります。ただし、外壁が重くなるので、耐震上の検討を行っておく必要があります。劣化した屋根材を解体して新しく張替える工法もあります。この場合、野地板を構造用合板として水平構面を固める耐震改修や野地板の上に外断熱を施工する断熱改修を同時に行うことは、これからの住まい手の生活を考慮すると非常にメリットのある選択です。費用は一度に200~350万円に倍増しますが、メリットを住まい手に話し、ぜひ提案してみてください。部位別計画の立案外装リフォーム計画の立案107