タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル 計画立案編 の電子ブックです。平成27年度発行 編集・発行 全国建設労働組合総連合

3-4.外装外装の変更とは、外壁と屋根に関するリフォームやメンテナンスのことを指しています。3-4-1.外壁(1)外壁リフォームの基礎知識外壁の仕上げや下地となっている基材(セメント板、鋼板)には種類が多く、それぞれメンテナンス方法が異なりますが、タイル等の焼き物でない限り塗装されていますので、問題はその塗装がどれだけ長期にわたり塗膜の性能を保持できるかということになります。鋼板系の問題は、切断面では基材がむき出しになり錆やすいことと、曲げ加工部は塗装に細かいひびが生じ、その部分がもらい錆しやすいことです。塗膜がしっかりしており、塗替えを必要としない外壁でも、洗浄することで汚れやカビを除去し劣化を遅らせることができるので、こうした対応も有効であることを住まい手に伝えましょう。1外壁の種類1)窯業系サイディング最近は、単価が安く乾式で施工が簡単などの理由で、ほとんどの新築住宅は窒業系サイディングを外壁に採用しています。一口に窯業系サイディングといっても、実際には、その厚さ、塗装の種類、塗装の回数などでピンからキリまでの材料が存在しています。窯業系サイディングは、セメントと木質系繊維を混合してプレス成型を行いオートクレーブ養生により固めたセメント板に、塗装を行ったものです。JISの改定により最低14mm以上の厚さが現状必要になりましたが、ひと頃前のものは13mmのものが多く存在します。表面にタイル模様などが施されており、デザインは多種多様で、メーカーによりどんどん新しいものが発売され、1年を超して製造される柄はほとんどなく、割れたりすると、その部分だけ別の柄を張らなくてはならなくなります。工場で1コート1ベークの焼付塗装が行われますが、ものによっては2コート2ベークの高耐久なものや、表面にシリカやフッ素などを塗布して静電気を抑え汚れが付きにくくしたもの、酸化チタンを塗布し紫外線により有機物を分解するものなど多様な種類が出てきています。塗装の塗替え時期は、塗装の種類により異なりますが、15~20年といわれています。注意点としては、現場でカットした切断面からや表面塗膜の劣化によって吸水してしまい、膨張収縮を繰返し割れることもあります。また、サイディングと取合い部分は、シーリングされることが多く、このシーリングの劣化はサイディング本体より早く、環境にもよりますが5~10年といわれています。2)金属系サイディング亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム鋼板(アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板)アルミ98