タイトル:職人・工務店のためのリフォーム現況検査手順書 第Ⅰ章、第Ⅱ章、資料編

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概要

職人・工務店のためのリフォーム現況検査手順書 第Ⅰ章、第Ⅱ章、資料編 の電子ブックです。平成29年度発行 編集・発行 一般社団法人 全建総連リフォーム協会

●顧客カードを基に訪問の優先順位を考える新たに「訪問点検」を実施するにあたり、OB顧客であれば無作為に訪問すればいいものではありません。今まで中々訪問できなかったこともあり、お客様の住宅の築年度によっては、急ぎの補修や点検が必要になる住宅もあることがあります。顧客カードの築年度や最終対応年度から訪問の優先順位を決めて訪問順位を決めていきます。家守りの観点から見て優先順位は、以下の順番となります。1)築後、10年~20年のOB施主・・急ぎ点検の必要がある顧客2)築後、20年以上のOB施主・・既に対応済みの可能性があるが確認が必要な顧客3)築後、10年未満のOB施主・・すぐの対応はいらないが電話連絡等が必要な顧客参考:経過築年度による点検・補修の必要性築年度10年未満10年~20年20年~30年防蟻5年を目途に処置が必要5年毎に処置が必要未対応の場合、点検必須5年毎に処置が必要未対応の場合、点検必須外装要検査劣化に対する対応が必要劣化に対する対応が必要状況によって張替えも住設機器要動作確認劣化に対する対応が必要入替等の可能性もある劣化対応必須入替え済みの場合もあるその他ライフスタイル(生活環境)の変化の可能性あり居住者の高齢化・世代交代の可能性あり前章Ⅰ-2の「住宅は必ず劣化する」でも記載したように、築後10年~20年の住宅は、住設機器や住宅建材の経年劣化のタイミングと重なります。このタイミングで、検査を行いしっかりと補修を行う事で以降の補修コストに直結して影響を与えます。経年劣化のタイミングと重なるということは、リフォームの需要が最も多い層ともなります。また、築後20年~30年になる住宅の場合も住設機器や住宅建材の経年劣化はさらに進んでいて状況によっては入替えの必要性もあるのですが、多くの場合補修等の処置は終わっている可能性も高く、またお客様の世代交代の可能性もありコミュニケーションの再構築のためにも訪問は必要です。築後10年未満の住宅に関しては、将来の点検計画を提示し、お客様に安心してお住まい戴ける様に、将来の需要に対応できるためにも、取り組みのご説明と必要に応じて点検のご案内を行います。※築後10年を過ぎた住宅に関しては、リフォーム工事を行った住宅であっても直近でない限り訪問のリスト化を行ってください。何故なら各機器・建材は同時に劣化の症状が出るわけではないからです。―16―