タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル《見積り編》

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル《見積り編》 の電子ブックです。平成28年発行(ver1.0) 編集・発行 全国建設労働組合総連合

も必要です。解体後すぐに次の工程に移るためには、コンクリート殻の運搬処分が必要になります。敷地に余裕がある場合などは、一時的な廃材置き場を設定し、他の廃材と共に運搬するのが経費を安くするためには必要ですが、仮置き場が設定できない場合など自社に持ち帰るか、その都度、廃材運搬・処理が必要となってきます。こうした大きな解体を伴わないトイレのリフォームなどの場合においても、外した便器は自社が持ち帰るのか作業者が持ち帰るのか、作業者が持ち帰る場合その費用を含めて決めておく必要があります。小規模工事では費用はかさみますが、作業者が持ち帰り処分する方向で取り決めを行う方がいいでしょう。新築と異なる費用見積書のつくり方3清掃・下地処理が必要外壁や屋根の再塗装では、まず高圧洗浄を行い、ゴミ、汚れ、カビなどや古い塗膜を除去する必要があります。洗浄後に調査時には分からなかった外壁の浮きなどを発見することもあり、その場合などは、ビスの増し打ち等も必要になってきます。後々のクレーム対象となる外壁の浮きや割れを見逃すことの無いよう、洗浄後には、監督の検査を必ず行うこととします。洗浄後に問題点が見つかった場合で、その場で監督等の技量で対処できない場合については、その後の工程に影響が出るので、塗装業者だけでなく発注者にも、その旨を伝える必要があります。高圧洗浄ではかなりの水を使うため、屋外とはいえ基礎部に汚い水が一時的に多く溜まる可能性があります。水はけを確認し場合によっては基礎廻りを養生して排水枡までの排水路を養生シート等で工夫します。窯業系サイディングと軒天など種類により下地処理が異なる場合があるので、作業者と事前の打合せ時に確認をしておきます。4作業効率が下がるリフォーム工事では、住みながらのリフォームとなる場合がほとんどです。一般的な作業時間は、食事や休憩を除き8時間が普通ですが、屋内では9時より前に作業を始めることや夕方5時を過ぎて作業をするのは困難です。屋外については、8時から夕方6時頃まで近隣の承諾があれば作業は可能ですが、一般的には夕方5時ぐらいを目安にする必要があります。また、住みながらリフォームですから、現場を絶えず綺麗にしておく必要があります。したがって、仕事時間中ずっと作業ができる訳ではなく、朝方は仕事の準備の時間があり、夕方はきちっと清掃をして帰る必要があります。こうしたことで、実質の労働時間は7時間程度になりますが、これ以外に準備や清掃といった必要な作業を行っているので、これを反映した8時間単価が必要となります。協力業者の方と始業・終了時間、休憩時間、食事時間などの取り決めを行い、依頼主に知らせておく必要があります。また、作業者がたばこを吸う場合はどこで吸うか、トイレはどこを利用するかなども決め、依頼主に知らせておく必要があります。65