タイトル:職人・工務店のためのリフォームマニュアル《見積り編》

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概要

職人・工務店のためのリフォームマニュアル《見積り編》 の電子ブックです。平成28年発行(ver1.0) 編集・発行 全国建設労働組合総連合

見積基書本作的成なの考え方3.?積書作成における事前準備とチェックポイントお客様とのヒアリング時の工事予算の確認や、リフォーム工事の計画、見積書の作成を行う際に必要となる準備があります。ここでは、必要となる事前準備の対応と、ヒアリングから見積書作成に至るまでのチェックポイントについて記載します。1事前に準備、確認を?いたいことリフォーム工事の見積書の作成で最も気を付けないといけないのは、ヒアリングの際にお客様の工事に対する考え方が、要求する機能優先なのか(要望する内容が満了されるのなら若干、想定している予算をオーバーしてもかまわない)、予算内の工事が優先なのか(基本的に予算内の工事が前提で、その為には部分的な工事の断念や要求する機能の削減を受け入れる)の判断が必要になります。リフォームの見積書の作成は、一般的に予算を前提とした減算型(想定した予算の枠内での見積もりの作成)になります。工事に係る費用を算出して積み上げを行った結果、顧客が想定していた予算を大幅に超えてしまい、結果的に必要である経費関連の値引きの対応を迫られ、見積書の再作成や工事そのものを断念するなどの失注に繋がる場合もあります。また、見積書の作成にはスピードも求められます。できれば、リフォームの計画を作成してお客様に提案する際には、見積書も同時に提出して工事内容と費用の関係性への理解も求めたいものです。その為には、「自社の工事に関連する基本仕様の策定と費用の把握」が必要です。ヒアリングで顧客の要望(工事個所)を確認した際に、用意している仕様をもとに大まかな金額と仕様の提示を行い顧客の反応を伺いつつ仕様の違いを説明する。ここで、理解を得ることが出来れば工事の計画、見積もりの作成がスムーズに行えます。そのためには、工事ランク別に仕様の異なるものをA・B・Cの3ランクほどの準備をしておくことが望ましいと言えます。これらを、事前の資料として準備し計案の際に持参をすることで、顧客が受けるイメージは大きな違いが出ます。よく、リフォーム工事は既存の住宅を対象とするものであり、工事の内容は様々なものになり、事前の仕様の準備をしていても無駄になる場合が多いので、事前の準備は意味がないという話を聞きますが、対象となる建物の条件を設定しておけば対応できます。その条件は、大きく大別すると3つに分類することが出来ます。違うのは、多くの場合、使用する建材や設備の違いに起因します。35