タイトル:REFORM COMPLIANCE MANUAL リフォーム事業者に求められるコンプライアンス

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概要

REFORM COMPLIANCE MANUAL リフォーム事業者に求められるコンプライアンス の電子ブックです。一般社団法人 全国住宅産業地域活性化協議会

資料編国民生活センターが公表している最近の7つのリフォーム相談事例-77.いずれ家が傾くと言われて契約した浴室のリフォーム工事[2005年10月20日:掲載]最近、悪質な訪問販売による住宅リフォーム工事が社会問題になっているが、土台が腐っていると言われて浴室のリフォーム工事を契約したものの、実際にはそのようなことがなくトラブルになった事例。○相談内容数年前に住宅リフォーム業者(以下、事業者)と白アリ駆除サービスを契約したことがきっかけで、事業者が毎年点検に来ていた。今年も営業員2人が来訪した。床下の点検後、営業員が「浴室の土台に付いているとめ板が腐っているので土台も腐っている。だから浴室に接した通し柱が腐っている。このまま放置すると家が傾き屋根が落ちる」と、湿った木片を見せながら説明した。また床下に潜ったときに撮影したデジカメの画像も見せられた。営業員から、家が傾けば大金がかかるが、今なら浴室のリフォーム工事代だけで済むので早めに工事をしたほうがいいとも言われた。自宅は築23年の木造であり不安になって、浴室のリフォーム工事の契約をした(工事代金159万2850円、クレジット総額196万7070円、120回払い)。着工日にまず浴室が撤去された。自分で現場をのぞいてみると、浴室の土台は腐っておらず、ぬれてもいなかった。これなら浴室を工事する必要はないと思い、慌てて工事をしていた職人に尋ねたところ「確かにぬれていないのでなぜ工事をするのか疑問に思った」と言ったので、すぐ事業者に電話をして工事の中止を求め、営業員に自宅に来るように頼んだ。後日、上司と営業員が来訪し「土台が腐っている可能性があると言っただけでウソは言っていない」と説明された。話し合った結果、「社員割引き」の100万円で契約することに口頭で合意した。しかし納得できないものがあったので、消費者相談窓口に相談したところ「消費者契約法の不実告知による取り消しが可能であろう」と言われた。契約を取り消したいと事業者に伝えたところ「裁判をする」と言われた。どうしたらよいか。(30歳代男性給与生活者)○処理概要相談を受けて、国民生活センター(以下、当センター)が、事業者に「浴室の土台に付いているとめ板が腐っている」とは具体的にどういうことかなど説明を求めたところ、事業者は「相談者が不満だと言うので値引きに応じ、新たな契約書まで作成して、サインをもらうだけのところまできたのに、いまさら取り消しとは何ごとか」と交渉に応じる気配はなかった。しかし、当センターが粘り強く交渉したところ、事業者から「洗面所側にある浴室の板がドライバーが簡単に刺さってしまうほど腐っていた。また、腐っていた板と土台が接していたため土台も腐っているかぬれている可能性があった」という内容の文書が送付されてきた。59