タイトル:REFORM COMPLIANCE MANUAL リフォーム事業者に求められるコンプライアンス

ページ
58/86

このページは REFORM COMPLIANCE MANUAL リフォーム事業者に求められるコンプライアンス の電子ブックに掲載されている58ページ目の概要です。

「このページを開く」か「最初のページを開く」で、ぞれぞれのページが開きます。

概要

REFORM COMPLIANCE MANUAL リフォーム事業者に求められるコンプライアンス の電子ブックです。一般社団法人 全国住宅産業地域活性化協議会

資料編国民生活センターが公表している最近の7つのリフォーム相談事例-55.強引に年金生活者を勧誘した高額な屋根工事の点検商法[2007年9月3日:掲載]「無料」と言って耐震診断をさせ、地震で瓦が落ちると不安をあおり、高額な屋根工事を勧める「点検商法」はいまだに後を絶たない。年金で暮らしている高齢者が高額な屋根工事契約をした事例。○相談概要娘の私が1ヵ月ぶりに実家を訪ねたところ、屋根が新しくなっていた。事情を聞くと、突然、業者が来て「今、無料で耐震診断をしている」というので診断を依頼した。その結果「このままでは地震のときに瓦が落下し、近所に多大な被害が及ぶ。工事は割引のできる今しかない」と業者に勧められた。父は年金生活者なのでお金がないと断ったが、月々の支払い額が約2万4000円であることや総額が210万円であることを強調され、やむなく契約してしまったという。その夜、信販会社からの確認の電話で、総額約210万円の契約で10年間のローンを組むと、総額が約300万円にもなると聞き、金額の大きさに驚き断ることもできず電話を切ってしまった。翌日、業者に改めて電話で契約額が違うと解約を申し出たが、分割払い手数料分を値引きするので考え直してほしいといわれた。また、その日の夜、販売員らが来て「今後10年以上家族全員が金融機関のブラックリストに載る」などといわれ、家族の迷惑になると思い、何も言えなくなってしまったという。工事は2日間ほどで完了した。以上が経緯であるが、今までの屋根が早急に工事を必要とするほど傷んでいたとは思えない。販売方法にも問題があるし、年金しか収入のない両親にとっては高額すぎる契約なので解約させたい。(相談者:33歳女性家事従事者、当事者:65歳男性年金生活者)○処理概要相談は契約した当事者の娘からの相談であったため、再度当事者である父親から詳しく聞き取りを行った。1.当事者からの聞き取りなど(1)診断と称して屋根のビデオを見せながら、工事が早急に必要であること、このままでは近所に多大な被害を与えると言い不安をあおった。しかし、当事者は屋根診断の撮影過程を確認しておらず、またビデオには屋根の一部しか映っていないので、本当に自宅を撮影したものかどうか不明である。(2)高額な見積もりに対して、お金がないと断ったが、月々の支払い額を強調されて契約した。信販会社への支払い総額を知って、解約を申し出たが、手数料を値引きするなどと説得された。(3)工事内容には不満はない。(4)当該家屋は築28年の木造。瓦は老朽化していたかもしれないが、今まで雨漏りはなかった。55