タイトル:工務店経営と住宅の維持管理業務から発生するリフォーム提案

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工務店経営と住宅の維持管理業務から発生するリフォーム提案 の45ページ目の概要です。

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概要

2020年 工務店経営と住宅の維持管理業務から発生するリフォーム提案 研修報告書 の電子ブックです。発行:愛知県建設団体協議会

その上での技術力の向上が求められます。そして3)の継続した受注計画の実現が1)の利益確保と2)の施工能力確保のために欠かせません。では、工務店を経営していく上での継続した受注計画を実現することが出来る可能性が高い業務とは何でしょう?受注を継続する為の営業力の強化等の取組も検討される事でしょう。新築の受注・リフォーム工事への取組と計画されていく中で自社の実績を分析すると、OB顧客の方々からの受注が一定以上の割合を占めていることにお気づきになると思います。このOB顧客への営業活動(維持管理・メンテナンス)の対応が継続した受注計画の実現には欠かすことが出来ないのです。住宅は必ず劣化します。ある一定の時期が来たら補修・入替が必要な「物」なのです。これはどんなに大事に使おうと素材や建材の寿命や風雨や生活の上での利用による劣化を避けることは出来ません。そして、この「補修や入替が必要な時期」は定期的に点検することで事前に知る(提案する)ことが出来ます。しっかりとOB顧客の住宅の維持管理を行っていれば大まかではありますが1年~2年の間での工事の発生は予測出来るようになります。あとは、維持管理をしていくお客様(住宅)を増やしていくだけです。8.年間に係る必要経費以上の利益を上げるその為には、漠然と「利益を上げなければいけない」と考えて動くより、まずは自社の「年間に必要な経費はいくらなのか?」把握する事から始めます。当然の話ですが会社が赤字でいいと考えて経営をされている方は殆どいません。しかし、自社の年間コストに関して明確に答えられない方は意外といらっしゃいます。簡単に表すと「売り上げ」-「経費」=「利益」となるのですが、この経費の部分を詳しく分析しようということです。経費を使わないのではなく「必要な経費はいくらなのか」を把握するということです。大まかに経費を3つの種類に分類します。1会社を運営する上で絶対に必要な経費(固定経費)事務所家賃・人件費・保険・リース・車両費等の必ず必要となる経費2行動計画に沿って予算化する経費(変動経費)交通費・交際費・各会費等の行動計画によって変動する経費3受注した仕事を完了するために必要な経費(実費経費)資材・外注費・申請経費等の工事実行予算ここで、注意をしなければいけないのが「売り上げ」から「3実費経費」を差し引いた残りから「1固定経費」「2変動経費」を捻出するということです。少し乱暴な計算をすると「1固定経費」+「2変動経費」/「売り上げ計」で売り上げ全体に占める必要経費の割合を算出できます。ここで算出した割合が個別の別件の利益率「3実費経費(実行予算)/売り上げ」より低ければ黒字化に向け、高ければ赤字化の危険があるということです。この数字を抑えておくことで、見積書作成やクロージングの値引交渉等の際の目安とし?43?