タイトル:工務店経営と住宅の維持管理業務から発生するリフォーム提案

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工務店経営と住宅の維持管理業務から発生するリフォーム提案 の43ページ目の概要です。

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概要

2020年 工務店経営と住宅の維持管理業務から発生するリフォーム提案 研修報告書 の電子ブックです。発行:愛知県建設団体協議会

しかし、絶対に忘れてはならないのはこの取組みが「顧客満足度を向上させる取組み」となることで、経営者の独りよがりにならない様にすることです。また「商品力」「営業力」「技術力」「顧客管理」のどれか一つでもかけた場合、企業としての存続に赤信号がともります。自社の弱点となりうる部分の補強、これは自社内で解決する事が必要なのではなく「外部の協力者:協力企業」や地域ネットワークを活用して解決することも考えてください。そのうえで、この企業活動を支えるための力である「経営力」を改めて把握することが必要です。会社として様々な情報を収集し分析し会社がすすむ方向性を示すことが必要となります。そして、その活動を支える資金力を把握してください。そして、実際に企業活動を継続して行くうえで必要となる費用(受注した物件を完成させるために必要となる費用を除いた会社を維持するために必要な経費:事務所維持費、社員給与、車両費等の月次の費用等)を把握し年間で最低限必要となる経費を算出してください。この中には、「商品力」「営業力」「技術力」「顧客管理」を実現する為の費用が入っていることも必須です。あたり前のことですが、この費用は会社が上げなければいけない最低限の利益となります。単純に言うと、この費用は「受注した各物件で計上する利益から回収する」ことになります。5.外部環境(市場)の分析を行う企業は、社会とのかかわりの中で活動を行っています。そのため、いやおうなく外部環境(市場)の変化に影響を受けます。この外部環境の変化は自社がコントロール出来ることではなく、どのように対応していくかを決めるための要因でもあります。この外部的要因(市場)とは、建築関連法案の改正や住宅関連予算や金融政策等の推移、消費者関連法案の改正等の「公的環境の変化」や景気動向や住宅ローン金利の変化、不動産価値の推移、また消費者の価値観やライフスタイルの変化等の「経済環境の変化」そしてこの変化に伴って起こる住宅性能の変化、新商品や新工法、省エネ等の環境保全に対する対応が求められる「技術環境の変化」があります。これらの要因も、「顧客満足度を向上する取り組み」に必要な情報として取捨選択をして対応していかなければいけません。その為には、どのような推移をしていくのか何に対応することが必要なのか、またお客様に伝えるべき情報な何なのか判断しる必要があります。この情報収集にも、協会や組合等の地域のネットワークをうまく活用することが良いでしょう。しかし、地域の工務店として活動する以上絶対に外してはならないのが、自社が所属する地域の消費者動向の変化や消費者(自分)が感じる景況感、地域の住宅需要の動向、または自社と地域との関係など「所属する地域の市場の変化」です。これは、お客様と接する中で感じ取り、地域の関係者との情報交換の中で把握していくものです。この地域の市場の変化は、皆さんが率先して収集し、又は無意識のうちに感じ取り、自社の取組に反映させているものでもあります。中小工務店の多くは、知人やOB顧客からの紹介や依頼からの受注等を中心に活動されています。これに加え、各社が活動する地域に根付いた「地域密着型」の営業活動を展開、又は目指されています。?41?