タイトル:リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法-

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概要

リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法- の電子ブックです。

施工計画を立てる1.施工計画を立てて、指示内容を整理する現場監督や職長の施工計画に対する考えがまとまらないまま、曖昧な指示をしては、職人に内容が伝わりません。工程や品質管理の方法、施工要領を確認します。自社の工法が定まっている場合は、標準的な施工計画書や標準仕様書を作成することも有効です。現場に応じて、解体・施工・復旧までに必要な工種や人工を、経験や積算資料から把握しておくことも重要です。項目工程表現場組織品質計画材料施工内容工事期間、検査の種類と時期施工業者名、作業の管理組織、安全衛生組織使用材料名、種類、規格、材質、形状、寸法、厚さ、仕上げ、保管方法、材料の品質確認方法仕上げの程度、性能、精度の目標検査・試験受入検査の方法、工程内検査の方法、検査責任者と合否判定基準、監督職員検査の方法(時期・項目)報告材料搬入報告・施工報告書の項目・内容安全衛生対策高所作業、足場の安全性、墜落対策等施工要領加工(仕上げ)、組立、取付け工法、耐久性確保、解体方法、運搬・仮置方法、養生方法2.作業現場のリスクや工事の注意点を指示し、工事前に確認する例えば、長尺材の搬入や高圧洗浄など、現場の破損や近隣の汚損などリスクのある工程をあらかじめ考慮し、作業手順に記載します。こうした「作業のリスク」に対する「厳守項目」「防止対策」をチェックリスト化したり、写真に記録することで施工忘れなどのトラブルの予防が期待できます。工事前には、図面や詳細図を見たり、特に注意が必要な場所や物を実際に確認して、現場監督と職人で注意点を共有します。・図面チェック:大きな文字やわかりやすい縮尺の図面で確認します。・作業工程チェック:作業に疑問が生じたら、勝手に施工しないよう確認します。・現物チェック:受け入れ時の確認方法、保管方法や場所を確認します。・隠ぺい部分の記録:作業前後に記録するため、勝手に施工しないよう確認します。3.作業報告を必ず受ける現場監督は職人に指示した項目については必ず報告を受けるようにし、職人は完了後、指示を受けた人に必ず作業報告します。対応が遅かったためにトラブルが拡大したクレーム事例が多くあります。現場監督や職人の職長は、忙しいときでも話を聞く姿勢を見せ、職人が悪い報告をしても冷静に対応するなど、報告しやすくする配慮が必要です。また、報告を行う側も、「だれが、いつ、どこで、何を、なぜ、どうなったか」や、憶測を交えず事実を述べるなど、わかりやすい報告ができるように論点整理を心がけます。84