タイトル:リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法-

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概要

リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法- の電子ブックです。

打合せ時に分かりにくいこと1.サイズイメージ、仕上げ、色はわかりにくい新築の注文住宅に関するアンケートですが、日経ホームビルダー2017年5月号の記事「建て主の本音不愉快な工務店」によると、建設途中や引渡しから1年以内は行き違いや不愉快な思いでトラブルになりやすく、施主の7割は打ち合わせに何らかの不満を抱いているという結果が出ています。打合せ時にどのような内容に不満を抱いているのかというと、上位3つは次のような内容が挙げられています。・部屋の広さや天井の高さなど空間のサイズイメージがわかりにくい。・建材や素材などの特性がわかりにくい。・色のイメージがわかりにくい。2015年の建築学会司法支援建築会議調査研究部会の「建築設計者の説明義務と説明責任」の意見においても同様に、設計者の説明責任が起こりそうな事例として、・三次元空間の大きさ(思っていたより小さい、圧迫感がある、など)・色の問題(考えていた色と違う、明るすぎる、暗すぎる、など)・仕上げの問題(思ってた質感と違うなど)の3点があげられており、アンケートの上位とほぼ同じ内容となっています。「サイズイメージ」「色」「質感」は、感覚の違いなどにより施主とリフォーム業者等で共通認識をつかみにくい問題だといえます。これらの対策として、以下の方法が挙げられています。・設計内容に近い実空間を体験してもらう。・模型で丁寧に説明する。・できるだけ大きなサンプルを現場で合わせてもらう。・手作業によるばらつきや、色味は面積効果があることを説明する。また、近年ではVectorWorksやARCHITREND VRなどのCADソフトで、スマートフォンやゴーグルを利用したVRで空間を体感できるような方法もあります。72