タイトル:リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法-

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2.直貼り防音フローリング等のΔ等級と推定L等級の読替えの注意点カテゴリー?に分類される直貼り防音フローリング等の試験方法の変更はないため、推定L等級に換算が可能です。しかしながら、基準変更以前の製品を換算する場合は、推定L値の推定値算出用標準値に試験機関ごとに2~4dBの差があったため、例えば、ベターリビングで試験したL45等級推定商品はΔLL-4~5に相当しますが、建材試験センターの場合同じ等級でΔLL-3~4に換算されます。このため、従前と同じ床仕様とする場合でも、現在の床材のΔL等級をカタログ等で確認する必要があります。3.二重床の注意点1基準推定L45等級に相当するΔ等級の目安日本乾式遮音二重床工業会によると、従来の基準推定L45等級と同等の性能を持つ二重床は、軽量床衝撃音ΔLL-3以上、重量床衝撃音ΔLH-2以上を目安としています。このため、二重床の軽量床衝撃音レベルは、ΔLL-3が標準的、ΔLL-4以上が高性能、ΔLL-2以下の場合は低めだと考えられます。遮音等級の変更に伴い、管理組合が基準を見直すための目安として考えられた、二重床の遮音性能の考え方について、以下に示します。第2章実際のクレームと対処法[http : //www.mansion.co.jp/variety_information/remodel-example-example1303-html/より]従来のL45程度に相応する新Δ等級の目安・軽量床衝撃音(LL):ΔLL-4程度又は相当以上の性能を有するもの・重量床衝撃音(LH):ΔLH-3程度又は相当以上の性能を有するもの※※ΔLHはカタログの遮音数値にマイナスが含まれないものを選ぶことがベストです。ΔLH-4の製品は高額のため目安としませんでしたが、遮音性能にマイナスのあるものもあるため、ΔLH-3同様の注意が必要です。2二重床と壁を接触させると遮音性能が落ちる二重床の遮音性能は、施工条件も含めて測定されており壁際納まりにも左右されます。NG×NG×際根太工法フローリングと幅木を接触させる工法・壁に際根太を打ち、二重床下地の端部を際根太に固定する。・際根太により床と壁が連結し、遮音性能が約3ランクダウンする。・床仕上げ材と壁に取り付けた幅木が接触する。・幅木と床仕上げを介し、床と壁が連結するため、遮音性能が約2ランクダウンする。例)ΔLL-4がΔLL-1になる。例)ΔLL-4がΔLL-2になる。OK〇一定水準の工法・仕上高さ:120~150mm・床仕上げ材と幅木に2mm程度の隙間を設ける。・床仕上げ材と壁に5mm程度の隙間を設ける。・二重床下地と壁に10~15mm程度の隙間を設ける。※隙間の寸法は、二重床メーカーの仕様による。※http : //www.mansion.co.jp/variety_information/remodel-example-example1303-html/「性能を落とすダメ工法」を参考に作成3重量床衝撃音の太鼓現象に対する注意点そのほか、二重床の構造上の特性として、スラブと床面の間に空気層があるため、軽量衝撃音の低減には効果的ですが、周波数の低い重量衝撃音に対しては、空気層がばねとなり共振して遮音性能が低下する現象(太鼓現象)が生じます。これに対し、空気層を大き65