タイトル:リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法-

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概要

リフォームに関するクレームの実態 -心構えと対処法- の電子ブックです。

近隣への挨拶「挨拶が無かった」「工事時間の周知が無かった・あいまい」だったことにより近隣からのクレームが生じるだけではなく、工事中止や遅延などにより施主からのクレームが生じたり、工事後の生活音に関する近隣トラブルに発展した事例もあります。近隣との調整は、工事を請け負った施工会社の責任ですが、近隣との関係を円滑にするためにも、施主との協力が重要です。また、搬入経路や駐車スペース確保等による、通行人やその近隣居住者への配慮も必要です。1.近隣のどこまで工事の挨拶をするのか戸建住宅の場合は、両隣前後の住宅、マンションの場合は両隣前後と上下階の住戸への挨拶が一般的とされています。挨拶の時期は、工事の1週間程度前、できるだけ施主と施工会社が一緒に訪問し、口頭での説明だけではなく「工事の挨拶文」など書面で工事内容等を知らせます。挨拶まわりで、店舗の営業時間や、近隣住人の就寝時間などに影響する場合が判明した場合は、できるだけ配慮が必要です。2.どんな内容を知らせるのか工事の挨拶文の内容の決まりはありませんが、一般に、工事概要、工事条件(p.18参照)の取り決めなどや連絡先等を記載します。丁寧な挨拶でクレーム防止につなげることができます。(工事の挨拶文の内容例)・協力のお願い・工事概要:工事名称、工事場所、発注者・工事条件:工事期間、作業時間、休日・施工会社名、現場担当者、施工会社の連絡先1近隣から工事時間の短縮を求められた場合工事車両の出入りが発生する場合や騒音が生じる工程がある場合、日数の長短に関わらず、クレームが起きないよう注意が必要です。特に工事音の発生により工事時間の短縮を求める事例が多く生じています。工事音の少ない工法やクレーンを使用せず手送りで搬入するなど、作業の変更で対応可能な例もあります。できるだけ近隣への配慮が必要ですが、工程や作業内容の変更には手間の変更も伴うため、あらかじめ施主と協議し、あらためて近隣との調整が必要です。32