タイトル:現況検査手順書

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概要

現況検査手順書 の電子ブックです。平成30年2月発行 編集・発行 循環型住宅ビジネスモデル協議会

(2)リスクアセスメントの考え方と設定一般的に、住宅を構成しているのは、柱や梁などの木材、屋根材・壁材など土等の自然素材や金属から住宅建材、キッチン・UBなどの工業製品で構成されている。これは、住宅そのものが耐久資材の集合体であり定期的な入替や補修を必要としていることを表している。さらに、住宅は、雨、雪、風、熱などの自然環境に常時さらされ、生活する中での使用劣化も進んでいく。しかし、一般的に戸建住宅に対し、定期的なメンテナンスの必要性は感じつつも定期的な補修費用の積み立てや補修を実施している例は少なく、住まい手自身が劣化や不便さを感じた時点でリフォームを行うといった対処処理になっているのが現状といえる。一方、マンション等の集合住宅では、維持管理費の収集は当然という考え方が浸透しており定期的な改修処理が実施されている。結果的に、建物に寿命に戸建住宅との間で大きな開きが出ているのが現状といえる。確認項目戸建住宅の場合も、適切なお手入れや補修を行う事でこの劣化の速さを抑え、長持ちさせることが出来る。しかし、多くの素材、複数の製品で構成されている住宅は、使用している建材や部位によってそのお手入れの方法や、時期に違いが発生する。このお手入れの方法や補修の必要時期を、使用している素材によって部位別にまとめて、行うべきお手入れの方法に関してまとめたものが、「住宅の部位別リスクアセスメント」として位置づけ、住宅の維持管理メンテナンスに係る時期、コストの割出を行う基礎資料とする。―9―