タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ現場編4施主への説明はわかりやすくかみ砕いて施主が疑問に感じたことについて、何の説明もなく一言で返したり専門用語で煙に巻いたりしても理解されず、後々のトラブルの火種になることがあります。たとえば、基礎の型枠を脱型した際にジャンカ(豆板)が現れて、「基礎に穴が開いていてコンクリートが詰まっていない。このままでは基礎が壊れてしまうのではないか。」という問いかけがあった際に、「鉄筋コンクリートの場合このくらいのジャンカはよくあることですよ。」という一言で済ませてしまうと、正しく補修しなければならないレベルのものであったことなどが後で発覚すると、「基礎を壊してやり直せ。」というところまで要求されてしまうこともあります。ジャンカに関して言えば、そのレベルに応じて補修方法がJASS5で紹介されています。それに応じた補修を行うことを説明して確実に補修を行えば、何とか納得していただけるものと思います。しかし、一面にわたって鉄筋が露出しているなど、程度の悪いものについては解体してコンクリートの打ち直しもあり得ます。説明の仕方としては、「ジャンカはモルタル詰めれば直ります。」とするのか、「コンクリートを流し込む際に隅々までいきわたらせるためにバイブレータという機械を用いて振動を与えるのですが、その施工があまりよくなかったため当該部分への充填状態が良くなく、型枠の端部までコンクリートが行きわたらなかったことから生じた充填不良の状態をジャンカ(豆板)といい、鉄筋コンクリート仕様書に定められた補修方法がありますので、それに則る形で補修をさせていただきたいのですが、ご了解いただけるでしょうか。」と言うのかによって施主の受ける印象は大分違うと思います。できるだけわかりやすく説明できるよう専門用語の言い換え方を考えながら説明してみましょう。また、誤解されていないか、理解いただけたかの確認をすることも合わせて行えると良いでしょう。施主の印象専門用語で説明されても何を言われているかよくわからない。その結果施主自身がいろいろ調べて、施工不良であることが判明し、対応に大きな不満が残ることがある。専門用語はできるだけ一般の言葉に置き換えて説明し、一般的に認められている補修方法などを提示して、了解を得てから補修工事に掛かるなどの対応をしましょう。59