タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 現場編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

第1章施工時の心得(戸建て住宅)13施工中の施主の要望への対応工事がある程度進むと、全体像が見えてきて、施主の変更要望が出てくることがあります。その際、施主の言う通りに設計し、施工するのも一つの解決方法ですが、施主の要望の少し上をいく、より良い提案ができると、「さすが専門家!」となり、評価が向上するでしょう。施主の要望通りという理由だけで変更指示をしてしまうと、納まらなかったり、膨大な手間がかかったりすることもあります。それが無償であるならば、大きな負担だけが残ることになります。変更を言われた職人としては、一度図面通りにきれいに完成させたものを壊して、より施工性の悪い工事を行わなければならないとなれば、時間や費用だけでなく心理的な疲弊につながります。この負担が繰り返されると、この監督では報われない、協力したくない、といった心理状況になってしまい、ここ一番というときに「もうやっていられない」となり、職人の協力が得られず、施主対応に苦慮することになりかねません。施主の要望に対しては、内容を検討し、単純に言う通りを伝えるのではなく、施主が納得できる一段上の合理的な提案をして、職人にも意図や効率や納まりなど納得できる指示を出せるようになると、施主と職人、変更要望変更要望をそのまま渡すわー!双方からの信頼を得ることができるものと思います。変更要望ワンランク上の提案大工も納得施主の印象言いなりにはなってくれるものの、提案などはない。その結果思い付きの部分的な変更を実現した結果、全体のデザインが崩れたり、使いづらくなったりすることもある。職人からは施主の言いなりで自分たちのことは考えてくれない監督というレッテルを張られる。施主が希望している内容を意図も含めて把握し、施主には納まりやコスト検討も含めた1ランク上のイメージを提示し、施工者も納得する形に変換することで双方の信頼が得られるのではないでしょうか。32