タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ準備編6雨漏り症状天井面や壁面の水染み跡が見られたら、結露によるものなのか雨漏りによるものなのかを突き詰めて考えましょう。場合によっては、雨漏りにより室内の湿度が上昇し、結露やカビが発生しているということもあります。誤った原因を元にした対処は逆効果になることもあるので原因の究明を心がけましょう。雨漏りの原因を残したままリフォーム工事をしても、新しくなったところに雨漏りが残り、せっかく更新した内装にまた水染み跡が発生すると満足度は激減します。鉄筋コンクリートの建物の場合、最上階やバルコニーの下に当たる室では、上部が防水されていることから、防水に問題があるといえますが、壁面に関しては開口部回りからの雨水の浸入や躯体を貫通するひび割れからの雨水の浸入が多く見られます。表面的にひび割れ幅が0.5mm未満のものであっても躯体を貫通している場合、雨水は浸入してきますので、判断材料としてひび割れ幅だけでなく、貫通しているかどうかも考慮に入れておくと良いでしょう。実際その症状があった場合、自分たちで補修をすることができません。防水や躯体のひび割れは、共用部であることから管理組合の専権事項ですので、状況を報告し補修工事を待たざるを得ません。1雨漏りか結露か、あるいはその両方か、症状や情報を集めて判断する。2躯体の劣化事象の判断としてひび割れの幅だけでなく、貫通しているかどうかも注意深く確認する。3原因が判明したら管理組合に報告し補修工事を依頼する。4防水や躯体の劣化に関連するリフォーム工事については、管理組合による補修工事を待ってから着手せざるを得ないことを施主に説明する7結露症状恒常的な結露がある場合、その解決策を提示できると良いでしょう。リフォーム工事において結露に困っている施主の場合、改善が望まれるものと思われます。改善せずに工事を行っても新しい内装がすぐに結露で劣化してしまいます。原因の確認が難しいのですが、できうる対策を講じるということが重要ではないでしょうか。壁表面に結露が生じているのであれば、表面温度を上げるために断熱材を張り、空気の流れを作るために換気扇を設置して湿気の排出をするなどの対策が考えられます。窓周りについての結露防止は難しいので、内窓を取り付けて断熱性能を向上させるなどの方策で対応することが考えられます。気密性の高い内窓を採用すると、ある程度の結露は抑えられると考えます。81