タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の78ページ目の概要です。

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

第5章専有部分のリフォームを中心に(マンション)3工事部分の採寸図面の確保ができれば各部の寸法を把握することは可能ですが、竣工図と実際の室内が食い違っていることがまれにあります。そこで、現地調査を行った際には、内法寸法や開口寸法などの確認を行いましょP78う。躯体図と内法図を比較することで、デッドスペースなどが把握でき、空間の有効活用につなげられることがあります。ただし、デッドスペースになっている部分には何らかの理由があることも多いため、安易に計画には織り込まず、可能性を提示し、具体的には解体後下地の状況が把握できてからの決定とするなど、柔軟性を持たせる必要があります。採寸を行う際には、劣化事象等も確認し、記録すると良いでしょう。現場の状態が把握できていなければリフォームの計画を立てられませんので、平面だけでなく梁型等も考慮した現地計測を行いましょう。1不確定な部分がある場合は、計画に柔軟性を持たせると良い。入手した図面と現況の内法寸法が異なることがまれにある。平面だけでなく展開も採寸2平面だけでなく開口部や展開についても寸法の把握を行う。3採寸に合わせて劣化事象の確認や記録もできると効率的に現地調査ができる。4把握しておくと役に立つ建物の情報1年代による違い建物が建てられた年代によって、構造や、性能、配管経路、使われている建材の違いがあります。これらを把握しておかないと、構造的に不可能なリフォーム計画を立ててしまったり、水漏れを起こして他の住戸に迷惑をかけたりすることがあります。建物の年代による違いをある程度押さえておきましょう。1-1構造的な違い鉄筋コンクリートの耐震基準については、1981年以前を「旧耐震基準」、以降を「新耐震基準」と呼んでいます。特に旧耐震基準の建物の場合、表面的には健全な建物であったとしても、近年の大震災を経験していることで、内部にひび割れ等の劣化が生じていることがあります。柱や梁、耐震壁などに大地震の力が加わったことによるひび割れで、曲げひび割れの軽度のものであれば、補修で対処できることもありま78