タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ準備編2図面の確保マンションの場合、施主は販売用のプラン図やパンフレットしか渡されていないことが多く、建築の図面を持っていることはまれです。これは区分所有特有で、建物全体の竣工図面は、管理事務所にまとめて保管されています。建物の規模が大きい場合、意匠図面、構造図面、設備図面など分冊になっていることが多いからです。図面の確認や入手方法は、マンションによって異なり、管理事務所のコピー機(有料であることが多い)でコピーを取らせてくれて、持ち帰って良いというところ、貸し出し申請を行って借り出し、近所のコンビニ等でコピーして返却するところ、貸し出しもコピーもNGだけれど、写真は撮って良いというところなどさまざまで、問い合わせをしないと分かりません。数棟の建物が一団の敷地に建っている団地式のマンションでは、棟ごとに管理事務所が設置されておらず、別棟の集中管理棟に保管しているというところもあります。いずれにしても閲覧は可能ですので、何らかの形でできる限りの図面を確保し、計画に役立つ情報を手に入れるようにしましょう。比較的小規模なマンションは壁構造で、間仕切壁が耐力壁であることも多いため、壁の撤去の計画を行う場合には、構造図面の確認が必須です。水回りの位置を変える計画をする場合は、配管のルートの把握がP77不可欠です。解体後に配管の状態が判明し、元の計画が実現不可能であることが分かると、床のかさ上げや配置の変更など計画の根本から見直さなくてはならなくなり、工事中であるにもかかわらず、次善の策を練り、承認を得ることになり、承認されるまで工事を止めざるを得ないことから、工期がずれ込み、最終的には賠償問題にまで発展する可能性があります。こうしたことを起こさないよう、構造や設備の改変に当たっては図面の読み込みを入念に行いましょう。〇〇マンション意匠図〇〇マンション構造図〇〇マンション電気設備図〇〇マンション排水設備図1図面の保管場所や入手方法は、マンションにより異なる。2構造図面を確保することにより、撤去できる壁の位置などを確認することが可能。3設備図面を確保することにより、専有部分の配管が床上であるのか、床下であるのか、排水管のルートがどこなのか確認することが可能。4入手した図面は入念に読み込み、施工時に「こんなはずではなかった」という点を極力なくそう。77