タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

14設備配管・機器の劣化があったらリフォーム現場のトラブル回避ノウハウ準備編設備配管の劣化については、ライニング鋼管を用いた給水や給湯を行っている場合、エルボなどの接続部分のねじ切り部分がさび、漏水が生じていることがあります。漏水調査は、水道メーターの子メーターが振れるか否かで確認します。漏水が生じている場合、その周辺で水染み跡等が発生していることが考えられますので、配管周辺の観察を入念に行う必要があります。不良部分を改善する必要がある場合はその個所を特定しなければ補修を行うことができませんが、同一形式の配管が家全体で使用されていて、一カ所に漏水症状があらわれているということは、他の同様の部分でも漏水症状がそう遠くない未来に生じることは容易に予測できますので、その旨を施主に伝え、水道管の更新を提案することも今後の安心を確保するためには必要と言えるでしょう。排水管については、外部の桝の蓋を開けて水を流し、流れ具合、配管内の汚れ具合を確認し、勾配に問題はないか、汚れがひどく流れが阻害されていないかといった点を確認し、勾配に問題があればその改善、汚れの付着がひどければ管内洗浄といった提案も行えると良いでしょう。勾配に問題がある場合、症状としては、汚水桝の蓋を開けるとインバート部分に水が溜まって見えて、流れ切らないので、勾配が逆転していることがわかります。新築当時は、適切に勾配が確保されていたとしても建物が若干沈下することにより、建物からの配管取り出し位置が下がり、地中にある配管が沈下しないことで高さが逆転し、逆勾配になり水の流れが悪くなることも考えられます。原因の把握方法としては、水の流れ具合が新築当初良かったのか悪かったのか、という施主へのヒアリングで推測せざるを得ないため、新築時の施工不良かどうかの判断は難しいと言えます。1給水管からの漏水は、木材の腐朽等にも影響するため早急に補修を行う必要がある。通常のインバート桝逆勾配が疑われるインバート桝2漏水が生じている箇所が1カ所ある場合、他の部分も同様の劣化が生じている可能性があることから、配管の更新を行うことも提案できると良い。3排水管の状態を調査する際に、汚水桝の蓋を開けて確認すると、勾配の不良や排水管内の汚れの付着が確認できる。4施工不良による勾配の設定ミスか地盤沈下により勾配の逆転が生じたか判断が難しいが、排水が阻害されることは明確である。63