タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

第3章現地調査(戸建て住宅)1-3納まり近年の床下地の構成は、平成12年の品確法制定時に構造用合板による水平構面の確保が構造計算によらずに認められるようになったことから、横架材に直接面材を張る根太レス工法が主流となってきましたが、それ以前の、特に昭和年代の住宅においては、横架材の上に根太を乗せる転がし根太が一般的でした。そのため、床板と横架材の間に隙間が生じ、防火性や断熱性の弱点となっています。これらの性能向上リフォームを行う場合は、隙間をなくすための工事を注意して行わなければなりません。1階床が転がし根太の場合、断熱材の充填状況によっては、床下と壁の間に隙間が生じ、床下の空気が外壁、間仕切り壁内に侵入するため、冬季には壁に結露する原因になり、カビの発生を誘引することがあります。これを解消するには、床下の空気が壁の内部に入り込まないような気流止めを根太間に設置する必要があります。この方法については、断熱材を充填する場合と木材による気流止めの設置がありますので、実情に合った方法で補修を行えるようにします。また、天井面で断熱が行われている2階天井裏についても同様です。これは、天井下地の組み方によって生じる隙間のため、年代による差はあまりないと言えます。天井面だけに断熱材を敷設した場合、小屋梁の位置が天井面より高いことが多いことから、間仕切り壁上部が天井裏に開放され、小屋裏の空気が間仕切り壁内に侵入してしまいます。その結果、夏季に2Reform_03_4_3_3_L階の壁面が暖められ、冷房が効かないということがあります。これを解消するためには、床下と同じく、断熱材を充填するか、木材による気流止めを設置するという補修方法があります。1年代により床下地の組み方が異なる。夏の熱い空気が壁内に小屋梁熱気熱気22000年以前の建物は、転がし根太であることが多く、壁内に床下の空気が流通してしまう状況にあることが多い。暑ぅ~暑ぅ~342000年以降の建物においては、根太レス工法が普及したころから、床下から壁内に通じる隙間はほぼ解消され始めた。小屋裏部分でも壁内に天井裏の空気が流入して冷暖房に影響を及ぼしていることもある。冬の冷えた空気が壁内に寒っ床材断熱材根太5これらの施工状況は、床下や天井裏を調査し、納まりを確認冷気冷気床下することで把握できる。50