タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ準備編3図面と現場の相違(増改築等が行われている場合)新築された後、増改築等が行われている建物の場合、新築当時の図面と比較すると、現況が大きく異なることがあります。この場合、希望の室を増やすために、構造的に無理をしていることがありますので、現在の状態を十分に確認、把握して、正しい補修計画が行われているか、施工の観点から図面をチェックする必要があります。補強の正否を判断するには、構造や補強の知識が必須となりますので、常に情報を得るよう心掛けましょう。また、補修内容について施主にわかりやすく説明する技術も必要です。納得がいく説明を受けられれば施主の満足度も向上します。この他、解体後に、木材の変形が大きく、そのままでは仕上げに影響するといった不具合が発見されることがよくあります。これは、柱、梁ともに見られる症状で、人工乾燥技術が確立されていなかった時期の建物に見受けらます。十分に乾燥した材を入手できない、あるいはコストがかるため、十分に乾燥されていない材料を使用したことにより生じる症状で、背割れが大きく開く、ねじれる、反る、ひび割れるといったさまざまな性質が表出したものです。既存住宅の場合、十分な時間の経過が見込まれるので、それ以上の変形はないと言えますが、変形したものを元に戻すことも難しいため、下地材を直貼りする場合には木材の変形に対する調整が必要になり、施工に時間がかかったり補助部材が必要になったりします。Reform_03_3_R構造部材の組み方や劣化症状は、解体をしてみないとわからないことも多くあるため、解体後に必要となる工事が変化する可能性があることを施主に十分説明する必要があります。増改築が行われていると思われる建物については、施主からその経緯を聞き取るとともに、施工年代による施工方法の違いを把握しておくことで、計画や施工を行う際の注意点がわかるようになります。それにより、解体後に発見される計画との相違や見積もりの追加、施工時の方針変更など、不確定要素を少なくすることが可能です。通常の2階建と想定していたところ解体してみると解体して現れた軸組登梁に柱判断が必要取り外して入れ替え工事範囲の拡大工事費UP大この状態のまま工事耐震性の低下工事費±0この状態で補強補強が必要工事費UP中43