タイトル:リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編

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概要

リフォーム現場のトラブル回避ノウハウ 準備編 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

第1章リフォームの前に3住みながら(音)仮住まいの手配や引っ越し、その費用と手間を考えると大変なので、住みながらの工事を望まれる方がいます。施主としては、多少の音が出ることはわかっているし家が新しくなると思えば我慢できるだろうと思っていたものの、実際に工事が始まってみると、打撃音や振動が一日中伝わってきて、テレビもおちおち見ていられない。これがこの先1か月も続くかと思うと憂鬱になり、我慢するたびにストレスが積み重なります。施工者としては「工事は音が出るものですし、自分の家の工事なので遠慮なくやってください」と施主から言われることが多いので、「大きな音が出るときは多少気が引けるものの、若干の音(自分たちは聞き慣れているインパクトドライバーの打撃音など)に関しては大丈夫だろう。そこまで気にしていられない。どんどんreform_01_5_3_L工事を進めよう。そうしなければ工事も進まない」と思いがちです。そして、引き渡しの時に疲れた顔の施主に、「ここまで音が出るとは思わなかった」と苦笑いされることも。工事の音は、とぎれとぎれで生じるものであればある程度我慢しやすいと思いますが、コンクリートのはつり音やインパクトドライバーの打撃音が絶え間なく続くと、我慢しきれなくなることもあります。一つの工事を続けて終わらせれば作業効率は向上しますが、大きな音が出る工事においては、下図のように音の出方を分けた作業ができると良いでしょう。ずっと騒音にさらされると耐えられないけど間が空くと少しは我慢しやすくなることもダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ完成した結果に満足いただけるとそうしたストレスも吹き飛んでしまうのですが、仕上がりに不満があると、あれだけ我慢したのにこれか?という満足度のハードルが上がってしまうこともあります。すぐそばに施主がいるという意識をもって、気づかいが行えると良いでしょう。また、作業音だけでなく資材や解体した材を放り投げると落下時に大きな音が発生します。本人はそれを見ていますが、見ていない施主には急に発した破壊音に聞こえて、大きな驚きになります。何か壊したのではないかとか、何かが倒れたのではないか、事故が起きたのではないかという不安につながりますので、工具や資材、解体材についても投げ置かず、静かに扱うことも大切です。このほか、音楽をかけての作業についても、職人とすれば音楽に乗って仕事をしたいところだとは思いますが、その音楽やラジオの音が施主の耳にも届くことから、好みによっては不快に感じられることがあります。職人は黙々と仕事をするものだという先入観を持った方もいますので、不満を持たれることもあります。また、音量によっては近所からクレームが入ることもあります。音量には気をつかいましょう。そうした行動の基本的な点を、現場監督自身が心掛けるとともに現場に入場する人すべてに徹底させる必要があります。20