タイトル:職業人としての自覚と責任

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概要

職業人としての自覚と責任 の電子ブックです。一般社団法人JBN・全国工務店協会

企業が社会的に存在するためには、以下の3つの項目を同時に満たすことが求められます。1適正な企業利益を上げ、事業の継続を図ること2自社の社員(従業員)が満足のいく(幸せな)生活が送れること3災害・公害・危険などを防ぐことはもちろん、地域社会に対する積極的な貢献に努め、社会的責任を果たすこと企業そのものを「組織」または「同一の目標に対し個々の役割を持った社員の集合体」と考えると、企業に所属する構成員(社員)は、個々の業務の中でこの社会的責任を実践する責任があり、企業が社会的責任を守り果たすための行動を行う事が求められます。これは、企業の構成が法人であれ個人企業であっても共通して求められることになる責任となります。これを私たち建築業に当てはめて考えると、「地域の社会基盤として必要かつ適切な住宅を提供し、適切な維持管理の実施を担う事で、現在から将来に向けた消費者(住まい手)の快適な住生活を守ること」になり、利益の追求だけでなく地域に貢献できる企業として存続することになります。そのためには、商品となる良質な住宅の提供や維持管理の実施だけではなくその為に必要となる、「知識・技術力の向上」、「生産現場となる建築地や周辺環境の安全管理の徹底」、「良質な労働環境の提供と維持」、「企業としてのコンプライアンスの順守」が必要となるでしょう。特に、建設業にとっては、建設現場における労働災害を防止することは企業が社会的に存在し継続する為の基本的な要件となります。各人が求められることは、個々の企業によって若干の違いはありますが共通して順守し目指すべきものは以下の通りとなります。1)安全かつ安心して住まえる住宅の提供と維持管理(良質な商品の提供)商品としての良質な住宅の提供と共に提供した住宅の品質を守るための維持管理および良質な住宅を提供する為の技術力の向上は、常に意識し取組みを行うことが必要になります。2)コンプライアンスの順守各種ハラスメント(セクハラ・パワハラ・モラハラ等)への対応や予防研修の実施、顧客の個人情報に直接かかわることに対する守秘義務条項への対応や研修等の各種コンプライアンス順守への対応は、企業活動として必須となっています。3)安全管理の徹底と良質な労働環境の提供と維持労働災害を防ぐための安全管理は、生産業を営む企業として必須条項となります。単純に企業が注意喚起を行うだけではなく、労使一体で対応すべき項目です。4)企業活動を介した地域産業への貢献家づくりには多くの地域産業がかかわります。この地域の住産業のネットワークを通して地域産業ひいては地域社会への貢献につながることを目指しましょう。そして個々の社員は、この社会的責任を持つ企業の一員としての自覚を持ち、一人一人が、社会や組織のルールを守る取組みを進めることが求められています。―2―