タイトル:長期優良住宅化リフォームのためのリフォーム工事の部位別施工指針 工事の流れと注意点編

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概要

長期優良住宅化リフォームのためのリフォーム工事の部位別施工指針 工事の流れと注意点編 平成26年 一般社団法人JBN

備考1ワイヤー式清掃法大便器に財布、ボールペン、汚物入れの蓋やタオルなどを流してしまったことはないだろうか。これらのものが配管に詰まってしまったとき、除去・摘出に威力を発揮するのが、このワイヤー式清掃法である。排水管内にスネークワイヤー(ヘビのように折り曲がるワイヤー)を回転させながら挿入し、管内に停滞・付着した物をひっかけたり削り落としたりして除去し排水管を貫通させる方法である。ワイヤーのヘッド(先端)部分は、詰まっているものに突き通すスクリュー形のほか、管壁に残ったグリスを取るブラシ形、固形化した油脂を削り取るカッター形などさまざまな形があり、状況により使い分ける。ワイヤーのヘッドは挿入口の大きさ以内のものしか入らないため、立て管など管ののサイズが大きい場合には、ヘッドの先が当たりにくく、ワイヤーのヘッドの当たらない箇所ができる。ロッド式清掃法空圧式清掃法化学的清掃方法○囲み部分がワイヤーの当たらない箇所ロッド式清掃法とは、敷地排水管の下水道本管の清掃に用いられる方法である。1.0m~1.8m程度のロッド(スチール製の棒)をつなぎ合わせ、先端にヘッドをつける。ハンドルを回しながらロッドを下水道本管の桝から管内に挿入して、桝と桝の間の清掃を行う。堆積物や異物に応じて、ヘッドを替える。ロッドは柔軟性に富んでいるので、桝から管内への90度の曲がりでも楽に通すことができる。また、ロッドの両端にあるカップリングで継ぎ足していくが、最長は約30m程度まで可能である。通常は手動で行うが、電動もある。閉塞した排水管内に水を送り込み、空気ポンプを用いて圧搾空気を管内に一気に放出し、その衝撃波により閉塞物を破壊・離脱させて除去する方法である。空気圧力は0.2~0.32MPa程度で、最大空気圧力は1.0MPa程度である。注意点としては、配管が繋がっている他の排水口を必ず密閉する必要があり、万一わからないところに開口部があった場合には、逆流し噴出する恐れがある。また配管の接続で弱い箇所がある場合も、外れるなどのトラブルが考えられるため、十分に注意をして作業を行う必要がある。アルカリ性洗油脂類、毛髪等が付着する流し・風呂等雑排水管の洗浄剤としては苛性アルカリ性洗浄剤が有効である。苛浄剤による清性アルカリが水に溶けるときに発生する溶解熱と強いアルカリで油脂類を溶かす。掃洗浄剤の形はフレーク状のものが多いが、市販されているものは粉状か液状のものが多い。成分は、苛性カリ(KOH)・苛性ソーダ(NAOH)・界面活性剤・次亜塩素酸ソーダなどである。アルカリ性洗浄剤は水に反応するときに飛散することがあり、体に付着すると火傷になり、アルミを溶かす作用もある。また、溶解したときの温度は100℃を超えるため、保有水量が少ない場合は塩ビ管を変形させることもある。洗浄剤が含まれた水は、ワイヤーなど機器の劣化を早めてしまうことがあり、空圧洗浄機を併用する場合には飛び散るおそれがあるため、養生は十分に行わなくてはならない。酸性洗浄剤に小便器のトラップ部に尿石が固着しているときに使用する。器具排水管や汚水横枝管に付着している、まだ柔よる清掃らかい尿石は溶解するが、固形化し何層にも堆積している硬い尿石は機械的洗浄方法で除去することが望ましい。成分としては、塩酸・スルファミン酸・硫酸・リン酸・界面活性剤などである。形状は粉状か液状のものが多い。鉄を腐食させる腐蝕性は酸性洗浄剤の場合、水の約30倍以上との報告もある。排水管に鋼管や鋳鉄管を使っている配管は、腐食のおそれがあるため、洗浄後十分に水を流すなど、事後処理を確実に行う必要がある。参考・図管洗浄の世界第5回、第6回、全国管洗浄協会225