タイトル:長期優良住宅化リフォームのためのリフォーム工事の部位別施工指針 工事の流れと注意点編

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概要

長期優良住宅化リフォームのためのリフォーム工事の部位別施工指針 工事の流れと注意点編 平成26年 一般社団法人JBN

第2章リフォーム工事を行う前に?機能回復リフォームと性能向上リフォームリフォーム工事は、住宅が持つ機能を回復させる工事と住宅の性能を改修し機能を向上させるリフォーム工事に大別することが出来る。外壁や屋根の補修、内装の張り替え、設備機器の入替えなどが機能回復のリフォームで、耐震性能や省エネルギー性能、高齢者改修などが性能向上リフォームにあたる。リフォームを実施した住まい手の動機は、「住宅が傷んだり汚れたりしていた」が5割となっており、老朽化によるリフォーム需要が高いことが分かる。また、「台所・浴室・給湯器などの設備が不十分だった」が3分の1程度と、水廻りの改善を望む需要も高い状況が伺え、機能回復を目的としたリフォームの需要が高いことが分かる。しかし、リフォームの動機として「家を長持ちさせるため」「不満はなかったが良い住宅にしたかったから」など、継続して利用するための性能向上に向けた取組みも増えてきている。維持管理メンテナンスを継続的に行う事で、機能回復に努め、「住まいの守り手」としての取組みの延長線上に、性能向上リフォームへの取組みがある。?耐震性能の向上既存住宅の耐震性能は、甚大な被害をもたらした大地震の調査結果を反映して、建築基準法は昭和34年と昭和56年の2度にわたり改正され、必要な耐力壁量が変わっている。2006年の調査では、戸建て木造住宅は約2,550万戸の約35%にあたる約850万戸が昭和56年の新耐震基準以前の住宅で、1982年以降に建てられた住宅のうち約250万戸について耐震性能が不足すると推計されている。耐力壁や接合部の年代的変遷から見ると、1981年5月以前に着工した住宅は、必要な耐力壁量、耐震壁のバランス、適切な接合部金物等の採用などにおいて耐震性が低い可能性が高く、耐震診断を行った上で、根本的な耐震改修を行う必要がある。1981年6月~2000年5月に着工した住宅は、耐力壁のバランスや、接合部金物の不備など、耐震性が十分であるとは言い難い住宅が含まれている可能性が高いため、耐震診断を行い、耐震改修の必要性を判断したい。実際に、平成18年4月~平成25年11月の間に木耐協で耐震診断を実施した木造在来工法2階建て以下の建物のうち昭和56年~平成5年の間に着工された住宅の診断結果を見ると当然のことながら、新しい住宅ほど耐震性が高まるという結果となった。しかし、診断結果を基に、上部構造評点1.0を超える住宅を「耐震基準に適合している」、下回っている住宅を「耐震基準に適合していない」として集計を行った結果、新耐震基準住宅であっても9割の住宅が耐震基準に適合していないという結果が出ている。建築基準は、昭和56年6月、平成12年6月の2回大きく改正されたが、1回目の改正は反映されているものの、2回目の改正が反映されていないため現行の耐震基準を満たしていない住宅が大半となるのが、現状と言える。住宅の大前提が、安心で快適に住まえることであるなら、住宅の現状を住まい手に正確に伝え、改6